いつかまた〜25〜
翌日の昼休み、恋歌と共に、一緒にお昼を食べていたちさからこんな話を聞いた。
「仕事先の人に相談したら、アトリエ使っていいって言ってもらえたの。備品も好きなように使っていいって」
ちさは、知り合いのオリジナル雑貨店で、販売員をしながら、置物中心の自分の作品も時々出していた。
「ちさちゃんの作品、若い子に『かわいい』って人気でね。なかなか数はできないけど、うちの看板商品だったりするのよ」
オーナーから聞いた事がある。
「明日ね、その創作に時間とってもいいって言ってくれたの」
「そっか、それは心強いな」
食堂で話す僕らの側を、響が通りかかった。
「あ、響!」
ちさが呼びとめる。
足をとめる響に、
「この前、病院代出してもらったきりだったから…」
ちさは財布を取り出そうとした。
「別にいいよ」
響は言う。
「そんな訳にいかないよ」
財布からお金を取り出そうとするちさ。
響は、ちさの弁当箱から玉子焼きひとつ、ヒョイ、と指でつまみ取り上げ、口に運んだ。
「これでいいよ」
「え…」
一瞬、呆気にとられるちさをよそに、響は去って行った。
まただ。
モヤモヤする…。
「響って、お昼いつもパンで済ませてるよね…」
ちさが呟いた。
「仕事先の人に相談したら、アトリエ使っていいって言ってもらえたの。備品も好きなように使っていいって」
ちさは、知り合いのオリジナル雑貨店で、販売員をしながら、置物中心の自分の作品も時々出していた。
「ちさちゃんの作品、若い子に『かわいい』って人気でね。なかなか数はできないけど、うちの看板商品だったりするのよ」
オーナーから聞いた事がある。
「明日ね、その創作に時間とってもいいって言ってくれたの」
「そっか、それは心強いな」
食堂で話す僕らの側を、響が通りかかった。
「あ、響!」
ちさが呼びとめる。
足をとめる響に、
「この前、病院代出してもらったきりだったから…」
ちさは財布を取り出そうとした。
「別にいいよ」
響は言う。
「そんな訳にいかないよ」
財布からお金を取り出そうとするちさ。
響は、ちさの弁当箱から玉子焼きひとつ、ヒョイ、と指でつまみ取り上げ、口に運んだ。
「これでいいよ」
「え…」
一瞬、呆気にとられるちさをよそに、響は去って行った。
まただ。
モヤモヤする…。
「響って、お昼いつもパンで済ませてるよね…」
ちさが呟いた。
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