いつかまた〜36〜
翌朝。
ゆうべはよく眠れなかった。
事もあろうに、俺はちさに想いを告げてしまった。
そんなつもりはなかったのに…。
いつもの通う道。
当然のごとく、前方にちさの姿が見える。
この場合、どうやって声をかける?
このままスルーか。いや、それじゃ不自然だ。
気にしないでくれと言ったのは僕だ。
何も望んでいないと言ったのも、ちさに何かを求めていないと言ったのも僕だ。
無視するのはおかしい。
意を決して、ちさに話かける。
「おはよ!」
振り向いたちさは、笑顔を見せて、
「おはよう、トーマ。あ、見て?」
ゴソゴソとカバンからスケッチブックを取りだしながら、昨日話してたような具体的なキャラのデッサンを見せてきた。
「あ、いいんじゃない?恋歌を布にしたんだ」
「うん、粘土じゃチェック柄は難しいから。じゃあ、これで進めて行こうかな」
「うん!いいと思うよ」
気を遣っているのか、もう割りきったのか、
ちさは、いつもと変わらない態度で僕に接してきた。
空振りを喰らったような、でも、ほっとしたような、なんとも言えない気持ち。
これから僕のこの想いは、何処を置き場にしたらいいんだろう。
ゆうべはよく眠れなかった。
事もあろうに、俺はちさに想いを告げてしまった。
そんなつもりはなかったのに…。
いつもの通う道。
当然のごとく、前方にちさの姿が見える。
この場合、どうやって声をかける?
このままスルーか。いや、それじゃ不自然だ。
気にしないでくれと言ったのは僕だ。
何も望んでいないと言ったのも、ちさに何かを求めていないと言ったのも僕だ。
無視するのはおかしい。
意を決して、ちさに話かける。
「おはよ!」
振り向いたちさは、笑顔を見せて、
「おはよう、トーマ。あ、見て?」
ゴソゴソとカバンからスケッチブックを取りだしながら、昨日話してたような具体的なキャラのデッサンを見せてきた。
「あ、いいんじゃない?恋歌を布にしたんだ」
「うん、粘土じゃチェック柄は難しいから。じゃあ、これで進めて行こうかな」
「うん!いいと思うよ」
気を遣っているのか、もう割りきったのか、
ちさは、いつもと変わらない態度で僕に接してきた。
空振りを喰らったような、でも、ほっとしたような、なんとも言えない気持ち。
これから僕のこの想いは、何処を置き場にしたらいいんだろう。
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