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夏の日 〜プロローグ〜

[384]  ぴかゆき  2006-07-17投稿
夢を見た。内容はよく覚えてはいないけれど、とても懐かしい夢。

今は離れているけれど、いつかは遭える ── そんな予感がした。

 

 「同窓会のおしらせ?」

その連絡は不意にやってきた。高校の同窓会のおしらせ。僕の手元にはまだ届いていない。

「じゃあ、出欠だけでも教えてよ。場所と日時は今教えるから、ちょっと待って!」

ふう〜。今は午後3時。初夏の陽射しがやけにまぶしい。電話は、ちょうど会議が終わった頃にきたものだった。

 

 「へえ・・・同窓会のお知らせがねえ。」

会社からの帰り道、ふと、午後の電話のことを思い出して、ちょっとつぶやいてみた。

高校を卒業してもう10年。同窓会をやるなんて盛り上がりがその頃のクラスメイトにあったこと自体が不思議だ。

(まあ、10年も経てば、会ってみたいと思ってもおかしくはないだろうけど)

 僕は高校を卒業してからは、東京でずっと一人暮らしを満喫(?)していた。僕の居所は、その当初から変わって

いないため、連絡先を知るものならばすぐに連絡は取れるはずだった。

「発起人や、幹事は誰がやるの?」

「さあ・・・・それがさあ、ハガキには、両方とも記入がなくて。」

で、集合場所が「約束の場所」っていうんだからなあ・・・

駅の改札を通りながら、電話のやりとりが頭の中でこだましていた。

「約束の場所」すべてはここから始まっていた。

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