携帯小説!(PC版)

トップページ >> ノンジャンル >> 十字路とブルースと僕と俺 36

十字路とブルースと僕と俺 36

[283]  ティシュー  2009-06-21投稿
しばらくして"奴"はおれの家の居間にいた。なぜそうなったのかと聞かれたら、"奴"がそう望んだからと言って差し支えないと思う。事の顛末はこうだ。

四辻の真ん中で竦み上がっていた"奴"に、一人の老人が近づいていった。老人はぼそぼそと"奴"に話しかける。それに"奴"のほうも受け答えをする。おれはただただそれを黙って見ていた。四辻のまわりに群がる村人達も同様だった。そしてしばらく二人は会話を交わし続け、老人が"奴"の腕をやさしくポンポンと触った。そこで二人の会話は終った。

問題はそのあとだ。老人がおれのほうへ一直線に歩いてきた。そしておれの目の前にくると、あいつをお前の家に連れて行ってくれんか?、と言ったのだ。訳がわからん、と困惑しているおれにむかって老人はあれこれと説明をした。老人いわく、"奴"がおれと知り合いだと言ったらしいのだ。そして人に演奏しているところを見られるのは、とにかく恥ずかしいということも言っていたらしいのだ。そして今は、のどがすごく渇いているとも言ったらしく、じゃああいつの家に行って少し休ませてもらえ、ということになったのだという。

まあ半分以上は"奴"が言った出鱈目?のせいでもあるが、老人の親切心もそれに加わって、結果、おれの家に"奴"が来ることになったのだ。

ちなみに老人も一緒に居間にいる。なんせ"奴"とちゃんとしたコミュニケーションをとれるのは、彼しかいなのだからしょうがないことだが。

感想

感想はありません。

「 ティシュー 」の携帯小説

ノンジャンルの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス