眠れぬ夜は君のせい〜33〜
『もしもし…』
不安な気持ちで声を出した。
『もしもし!おたくは誰?』
苛ついたような声で電話の女の人は言った。
一瞬、怖くて声が詰まりそうになる。
深呼吸をして聞いた。
『あなたこそ、誰ですか?…どうして彼の電話に出てるんですか?』
今から思うと、あの時あの状況でよくあんな言葉が出たなと思う。
怖い気持ちに変わりはなかったけど、この気持ちを悟られてはいけない気がした。
…佑典はとんでもない事に遭ってると直感で感じたんだ。
電話の女の人は突然優しい語り口になって言った。
『いや違うんです、…私この携帯を神戸で拾って、一番履歴が多かった番号に電話して…この携帯が誰の物か確認しようと思って…。』
話のつじつまが全く合わない、何で佑典が携帯を神戸で落とす?
絶対おかしい。
『神戸のどこで、いつ拾ったんですか?』
そう聞く私にその人は慌てて言った。
『さっ…三宮よ!三宮の駅!今朝、私が会社行く時に拾ったんよ!』
もう一度深呼吸して私は聞いた。
『三宮で拾ったなら、どうしてすぐ交番に届けなかったんですか?あなたが持ってるのはおかしいです。』
そう言った瞬間、電話
不安な気持ちで声を出した。
『もしもし!おたくは誰?』
苛ついたような声で電話の女の人は言った。
一瞬、怖くて声が詰まりそうになる。
深呼吸をして聞いた。
『あなたこそ、誰ですか?…どうして彼の電話に出てるんですか?』
今から思うと、あの時あの状況でよくあんな言葉が出たなと思う。
怖い気持ちに変わりはなかったけど、この気持ちを悟られてはいけない気がした。
…佑典はとんでもない事に遭ってると直感で感じたんだ。
電話の女の人は突然優しい語り口になって言った。
『いや違うんです、…私この携帯を神戸で拾って、一番履歴が多かった番号に電話して…この携帯が誰の物か確認しようと思って…。』
話のつじつまが全く合わない、何で佑典が携帯を神戸で落とす?
絶対おかしい。
『神戸のどこで、いつ拾ったんですか?』
そう聞く私にその人は慌てて言った。
『さっ…三宮よ!三宮の駅!今朝、私が会社行く時に拾ったんよ!』
もう一度深呼吸して私は聞いた。
『三宮で拾ったなら、どうしてすぐ交番に届けなかったんですか?あなたが持ってるのはおかしいです。』
そう言った瞬間、電話
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