真実 28
淳の弟の事でも、そうだった。
弟が仕事に行き詰まって、少しばかりの借金をした時も、母親と淳は心から心配をしていた。何故俺に相談してくれないという腹立たしさも多少はあった。 今思うと美佐を嫁にしている兄貴に相談は出来なかっただろう。実家に帰る時は嫌々で、淳が引っ張って行く様な様子は実家にいる母親や弟にもわかっていたに違いない。
弟の一件で、美佐はまたもやでしゃばり、淳の稼いで来た金を貸すのが嫌で、偉そうに
「そんな借金作って、何に使ったかわかったもんじゃない!!」
と、言い放った。
今思えば美佐自体が何に金を使ったかわかったものではない。
そんな事から弟は盆と正月に淳の家族が帰ってくる事からも避けるようになった。
「あいつにも、嫌な思いばかりさせていたんだな…」
淳は亜子と一緒になって、気付く事が多くなった。
亜子はいつも母親と弟と父親の墓を気にかけていた。いつか弟とも仲直りが出来たらいいのにと、願っていた。
そんなある日、弟が黙って家を出たと母親から連絡が来た…
弟が仕事に行き詰まって、少しばかりの借金をした時も、母親と淳は心から心配をしていた。何故俺に相談してくれないという腹立たしさも多少はあった。 今思うと美佐を嫁にしている兄貴に相談は出来なかっただろう。実家に帰る時は嫌々で、淳が引っ張って行く様な様子は実家にいる母親や弟にもわかっていたに違いない。
弟の一件で、美佐はまたもやでしゃばり、淳の稼いで来た金を貸すのが嫌で、偉そうに
「そんな借金作って、何に使ったかわかったもんじゃない!!」
と、言い放った。
今思えば美佐自体が何に金を使ったかわかったものではない。
そんな事から弟は盆と正月に淳の家族が帰ってくる事からも避けるようになった。
「あいつにも、嫌な思いばかりさせていたんだな…」
淳は亜子と一緒になって、気付く事が多くなった。
亜子はいつも母親と弟と父親の墓を気にかけていた。いつか弟とも仲直りが出来たらいいのにと、願っていた。
そんなある日、弟が黙って家を出たと母親から連絡が来た…
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