desteny??
淳からの着信で、携帯電話がベットの上で光り、震えていた。
暫く、ボッと見て居たが、鳴り止みそうになかった。
数十回、震えた後、私は、ベットの上の携帯電話を持ち上げ、通話ボタンを押した―\r
「もしもし・・・。」
「香里か?良かった・・・。出てくんないかと思ったよ。具合、良く無いのか?」
「・・・、えっ?」
淳が、私の具合が良く無いと解ったのは、どうしてか―\r
「麗華が、メールよこしてさ。俺が、待ち合わせ場所に、行かなかった後、香里、麗華と彼氏に逢ったんだろ?気分悪いって、直ぐ帰ったって。麗華から、香里ん宅に行った後、電話が有ったんだけど、出る気分じゃ無くてさ。そしたら、メールが届いて・・・。」
麗華が、淳にメールをしていた事は、この時、初めて知った。
「体調が良く無くて・・・。電車が、凄く人が多くて、人酔いしちゃったの、きっと。」
とっさに、付いた嘘だった。
「そうか・・・。まさか、ネグリジェで、あいつらに逢いに行ってた訳じゃ無いんだろ?それから、朝まで家に帰らずに、何処に行ってたんだよ?」
何て、嘘を付くのが正解なのか、自分でも判断し兼ねた。
「それって・・・。淳には話さないといけない事なのかな・・・?」
何も考えず、はぐらかした。
「いや・・・。俺は、お前の彼氏じゃ無いし、束縛は出来ない・・・。でもな、香里の事、心配だし、もしも、他の男と逢ってたりしたら、胸は痛いよ。言いたく無いんなら、無理には、聞かねぇけどな。」
淳の、その言葉を聞いて、涙が溢れ落ち、そして、我慢出来ない嘔咽が電話口で、漏れた。
「何で泣くんだよ?辛い事有るんなら、俺に話してくれよ。俺じゃあ、役不足か?」
また、私の中の二人が脳内に現れた。
淳に、全て話して、楽になろうと言う、自分―\r
話して、どうする?軽蔑されたいのか?と罵る自分―\r
「・・・、そうじゃ無い・・・。役不足だなんて・・・。」
「じゃあよ・・・。男の所にでも、行ってたのか?香里が、高校の時に言ってた片想いだったって言ってた奴・・・。違うか?」
何も話さないで、解る訳が無かった。その、片想いの彼も、とっさに付いた嘘で、現実には、存在しない、架空の人間なのだ―\r
淳は、私の付いた罪深い嘘を、何も知らずに、何も疑わずに、未だに、信じていた―\r
「あっちゃん・・・、それは・・・。」
喉まで、出掛っていた。そんな男性は、実在しないのだと言う事を・・・。
暫く、ボッと見て居たが、鳴り止みそうになかった。
数十回、震えた後、私は、ベットの上の携帯電話を持ち上げ、通話ボタンを押した―\r
「もしもし・・・。」
「香里か?良かった・・・。出てくんないかと思ったよ。具合、良く無いのか?」
「・・・、えっ?」
淳が、私の具合が良く無いと解ったのは、どうしてか―\r
「麗華が、メールよこしてさ。俺が、待ち合わせ場所に、行かなかった後、香里、麗華と彼氏に逢ったんだろ?気分悪いって、直ぐ帰ったって。麗華から、香里ん宅に行った後、電話が有ったんだけど、出る気分じゃ無くてさ。そしたら、メールが届いて・・・。」
麗華が、淳にメールをしていた事は、この時、初めて知った。
「体調が良く無くて・・・。電車が、凄く人が多くて、人酔いしちゃったの、きっと。」
とっさに、付いた嘘だった。
「そうか・・・。まさか、ネグリジェで、あいつらに逢いに行ってた訳じゃ無いんだろ?それから、朝まで家に帰らずに、何処に行ってたんだよ?」
何て、嘘を付くのが正解なのか、自分でも判断し兼ねた。
「それって・・・。淳には話さないといけない事なのかな・・・?」
何も考えず、はぐらかした。
「いや・・・。俺は、お前の彼氏じゃ無いし、束縛は出来ない・・・。でもな、香里の事、心配だし、もしも、他の男と逢ってたりしたら、胸は痛いよ。言いたく無いんなら、無理には、聞かねぇけどな。」
淳の、その言葉を聞いて、涙が溢れ落ち、そして、我慢出来ない嘔咽が電話口で、漏れた。
「何で泣くんだよ?辛い事有るんなら、俺に話してくれよ。俺じゃあ、役不足か?」
また、私の中の二人が脳内に現れた。
淳に、全て話して、楽になろうと言う、自分―\r
話して、どうする?軽蔑されたいのか?と罵る自分―\r
「・・・、そうじゃ無い・・・。役不足だなんて・・・。」
「じゃあよ・・・。男の所にでも、行ってたのか?香里が、高校の時に言ってた片想いだったって言ってた奴・・・。違うか?」
何も話さないで、解る訳が無かった。その、片想いの彼も、とっさに付いた嘘で、現実には、存在しない、架空の人間なのだ―\r
淳は、私の付いた罪深い嘘を、何も知らずに、何も疑わずに、未だに、信じていた―\r
「あっちゃん・・・、それは・・・。」
喉まで、出掛っていた。そんな男性は、実在しないのだと言う事を・・・。
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