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調教と教訓7

[515]  うちは。  2006-07-19投稿
眩しい光の中にあなたがいた。

保健室のベッドに横にされ、どれくらいが経っただろう。
私は全然眠れず、途方にくれていた。
でも何故か少しだけ期待している。

ガラッ

ドアの開く音がした。
私は目をつぶり顔を伏せる。
足音の主は私のすぐ側を通り、もう一つのベットに腰掛けたのかベッドのスプリングの軋む音がした。

「おい。」
「…。」
「どうせ起きてんだろ。」
「…ばれた?(笑)」
「あたりめぇだ。」
「あーあ。テスト、ちゃんと受けたかった。」
「その前に体治せっつの。」
「そだね(笑)」

沈黙

「なぁ、お前どうしたの?」
「…え?」
「最近、というかいつも様子が変だから。」
「・・・。」
「気になってたんだ。お前はどうして寂しそうにするのか。」
今、ココから飛んで消えてなくなれといわれたら。
私は本気でそれができると思った。

「俺には、話せないか…?」

心の駆引きをしてみたくなった。

「じゃあ先生。私の質問を先に聞いて?」
「何?」

辞めるって本当?

「………。」
「皆噂してる。」
「誰にも言わないって、約束してくれる?」
「うん。」
「指きりする?」
「うん。」

その子指が私の小指に絡まる 時。
ひゅっと息を呑むのと同時に。

     

      やめない



「元は、俺は三年契約で雇われてた。誰から始まったかわからないけど俺が学校を辞めるとかいう噂が広まってって。昨日校長に呼び出された。『本当はどうなんだ』って。それで、俺は『辞めない。』って答えた。」


「俺がこの学校に来てから色んな生徒を見てきた。だけど一人気になっている生徒がいた。いつも寂しそうにふっと息を漏らす。笑った後も必ずその顔をする、一人の生徒。」
「せんせ…?」
「俺は、そういう子がいるなら助けたいと思うし、力になりたいと思う。俺はまだこの学校で成し遂げていないことがたくさんある、って言ったんだ。」
「……っ」

「その生徒は、一体誰?」

嬉しくて涙が溢れた。
いつだって見ていてくれる誰かがいたのに、どうして気付けなかったのか。
私を必要とする誰かが、こんなにも近くにいたのに。

「何泣いてんだよ〜?」
「な、泣いてなんか…っ!」

私の涙を彼の指がそっとなぞる。


「さ、尚子。次はお前の番だよ?」


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