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desteny??

[374]  meeco  2009-06-26投稿
「それは・・・?何だよ?俺の事、未だ好きだって言ってくれたよな?俺が、アイツに逢いに行って、お前との約束に行かなかった腹いせなの?」

一番、哀しい勘違いだった。

「そんな言い方って・・・。酷いよ。」

「違うなら、違う!って言うもんな。否定しないって事は、やっぱり、男の所に行ってたんだ・・・。解ったよ。」

「あっちゃん・・・。違うの、違う・・・。」

淳は、私が違うと言い終える前に、一方的に電話を切った。

また、涙が止まらなかった。

携帯電話を、壁に向かって投げ付けた。こんなに、やるせ無い気持ちになったのは、産まれて初めてだった―\r

床に転がり、電池パックの蓋が外れた携帯を暫く見詰め、自分の運命を呪った。

直ぐに、また携帯が鳴った。

淳かも知れない・・・。

思い直して、もう一度掛けて来たのでは・・・?

そう思い、私は数歩、歩いて、携帯を床から、拾い上げて、フリップを開けた。

見た事も無い、携帯番号が表示されていた。淳からなら、『山上淳』と表示される筈だった。

何か、理由が有るのかも知れない―\r

自分の携帯で電話すると、私が出ないのでは、無いか―と思ったのかも・・・。勝手に、自分の都合の良い様に解釈し、通話ボタンを押した。

「もしもし・・・。あっちゃん?」

完全に、淳だと思い込んで居た。

「おはよう・・・。あっちゃんからの電話待ってたんだ・・・。残念、俺、あっちゃんじゃ無いわ・・・。」

聞いた事の有る声だった―\r
声を聞いた瞬間、身体の芯から、震えた。冷たい針が心臓に突き刺さった様な感覚も、同時に、私を襲った。

「誰・・・?」

聞くのは、怖かった―\r

「ん?声に聞き覚え有るでしょ?俺の可愛い仔猫ちゃん・・・。」

間違い無く、三日前に、私を縛って、拉致し、身体を無理矢理汚して、山に棄てた、あの、中川だった―\r

「どうして、私の電話番号が・・・?」

「香里ちゃんが、ぐっすり眠ってる間に、携帯の番号を移させて貰ったよ。あとね・・・。覚えてるかな?写真も、何十枚と撮らせて貰ったから。」

「写真?」

中川が言う様に、眠らせられた後から、山で、寒くて目を覚ますまでの間の記憶は、一切、無かった。

「可愛く撮れてるよ?良い身体してるし・・・。ネットにでも流せば、儲かるだろうな?」

「どうして・・・、そんな?」
中川が、云わんとしている事、何が、目的なのか・・・。まるで、理解出来なかった。

只々、恐怖で身体が固まるばかりだった―\r


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