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君からの手紙〜39〜

[394]  YOSI  2009-06-27投稿
(女)「秀さんですか…あの人達の、ひっかかっている部分ですね?」
(男)「ええ…」
男の声は、かなりテンションが低く、質問には反応していたが、思いつめているようだった。
(女)「どうしたんですか?」
(男)「え?あっいやなんでもないですよ」
男は我に帰った。
だが、女は男が幸子が話しだすと悲しげな顔になるのを、見ていた。
そして、自分も勇一の気丈な姿を見ると、心が痛みだしていた。
今まで見てきたことは、自分が誰であるのか、なぜさまよっているのか…男はわかると言った。
とゆうことは、あの人達は、かかわりがあるようだ。
…もしかして。
(女)「あの、もしかして…」
(男)「はい」
(女)「今まで、聞きませんでしたけど、あの人達は、私にかかわりがあるんじゃないですか?」
(男)「…」
男は、しばらく黙っていた。
(女)「なぜ、答えてくれないんですか?」
(男)「すみません…」
絞り出すような男の声に、女は確信した。
(女)「…そうなんですね?」
男は、やっと頷いた。
(男)「はい…」
…でも、女は自分が誰であるか思い出せなかった。
しかし、何か感じていた。
それは、幸子が目の前にいる男に、かかわりがあるのではないだろうか?
だとすれば、再三男が幸子に向ける眼差しが、さびしげなのもわかる。
そして、幸子や勇一の言う通り、秀とゆう男がわかれば、きっと、いろいろなことが、わかりだす気がした。
そして、もうひとつ、彼らが口にした、見えない誰かの願いが、彼らを引き合わせたとゆうこと…
それは、もしかしたら、目の前にいる、この男なのではないだろうか?
段々と、自分の中の疑問が、はじけてくるような気がしていた。
だが、女は男の悲しげな眼差しが気になっていた。
一旦、質問をするのをやめた。
きっと、この男が、そして勇一が、様々なわだかまりを解決すると感じていたからだ。
また、女は、この目の前の男に、いつしかひかれはじめていた。
(女)「あの…続きを見ましょう」
(男)「ああ…そうですね。わかりました。いずれ…いずれ全て話します」
(女)「はい」
2人は、再び下を見た。

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