脳内メーカー?〜平穏〜
ピンポーンピンポーン
チャイムがなり大輔は玄関まで足早に行きドアを開けると、勢い良く美里が入ってきた。
「お邪魔しまーす!」
さっきの電話が演技ではないかと疑いたくなるほど元気だ。
美里は傘を傘立てに入れ、靴を脱ぐと遠慮もなしに部屋に上がった。
「案外きれいね!これなら安心して寝れるわ。大輔のことだからゴキブリと一緒に寝てると思ってたわ。」
きれいなのは当たり前だ。なんせ大輔は電話が終わってから2時間もかけて掃除したのだから。
それにしても美里はいつも一言多い。
「お前なーせっかく泊めてやるんだからもっと感謝しろよな。」
「感謝してるわよ!だから今日は私が夕食に私の得意料理をご馳走してあげるわ!」
美里は自信満々で言った
「お前料理できるのか…?」
大輔は子供のころ美里から貰ったバレンタインのチョコがめちゃくちゃ不味かったのを思い出した。
「失礼ね!私の料理を食べて不味いって言った人なんていないんだから!」
「本当かよ?!まぁそこまで言うなら夕食楽しみにしてるよ。」
そんなこんなで時間が過ぎ美里は夕食を作り始めた。大輔は手伝おうとしたが美里に邪魔者扱いされたので、ぼんやりとテレビを見ながら夕食が出来上がるのを待つことにした。
しばらくするとあの定番料理の匂いがしてきた。
「出来たー!!」
美里はまるで子供が初めてひとりで料理を作ったかのように喜び、そして皿に盛り付けテーブルにおいた。
大輔は美里のたまにみせるそんなところが好きだった。
そんなことより、美里につっこまなければならないことがある…
「得意料理ってカレーかよッ?!」
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