ユニゾンハーツ ?−2
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暗闇の中を誰かが歩いている誰かはわからないがゆらりゆらりと足取りがおぼつかないがわかった。
他人から見れば薬物中毒か何かではないかと思うような足取りだった。
外見から見ると16、7歳ではないだろうか……一瞬、雲から覗いた月明かりが彼を写し出した。
着ている物を見ると大きめの紺色のコートを羽織っていたがそのコートのあちらこちらに赤いものがこびりついていた。
そして彼の右腕にも赤いものがべったりとこびりついているのがわかった。
???
「う……うぅぁぁ……これで…あと1人だ」
彼はそう言うと不敵な笑みを浮かべ笑った。
???
「フッ……ハハハハ…全部おまえ達が…いけないんだ。
僕を邪魔者……扱いするから………いじめるから…」
その場に座り込むと彼はよりいっそう笑い出した。
何かを思い出しながら……
???
「フッ……ハハハハハハ!!あいつらが言っていたことがわかった気がするよ!!!確かに弱い奴を踏み潰す感覚は何ものにも堪え難い快楽ってことが…よくわかったよ!実際に君達を……殺してね!!あーはははっ!!!」
彼は殺した奴らの事を思い出しながら笑い続けた。
しばらくしてから彼は立ち上がろうとしたときだった。ぽつぽつ雨が降り出したのだ。
???
「雨か…フッフッフッ……さて…最後の一人を…狩りに行こうじゃないか…………」
フードを被るとゆっくりと立ち上がりまたおぼつかない足取りで歩き始めた。
???
「待ってイろ……………………キリ…ハラ……」
そう言うと彼は夜の暗闇に消えて行った……
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