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君のいた景色 最終話

[203]  2009-06-29投稿
 手術は失敗した…
 秋は手術が終わってすぐに意識不明…
 医者が言った、もう目覚めることはないと…

 何もかも捨てればよかった…告白なんか受けなきゃよかった…付き合ったりしなければこんなに辛くはなかったのに…

 でも幸せだった…
 毎日が楽しかった…
 もう一度秋に会いたい… だから私は待ち続ける…

 桜舞う季節…
 あいつが帰ってきた…
 いつも通りに遅刻して走ってくる奴…

「ごめん…待った?」
「遅いよ〜秋」
秋良「じゃ、デート行こっか…亜矢」
亜矢「うん、行こ」
秋良「あぁ、俺は約束は守るぞ」
亜矢「ひどいよ秋は…私、もうどのくらい待ったんだろ…」
亜矢「最初のデートの時だって遅れてくるし、事故にあって記憶喪失になって、手術は失敗して3年間も意識不明だったし…私もう若くないよ…」
秋良「でも、俺は戻ってきた、遅刻ばかりだったけど…俺はいつまでも亜矢の傍にいるから…ずっと」
亜矢「…うん!」

 これから先にどんな困難があるか分からないけど… 二人なら乗り越えていける、そんな気がした…
 全ての人間が幸せになれるとは限らない…
 全ての人間が同じ毎日を送れるとは限らない…
 でも少なくとも今だけは世界中の皆が幸せであってほしい…
          FIN

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