ここは…夢の中か…。
つまり僕は相当弱って
いたのか…身体の痛み
が強くなり、不思議な
事があれだけ起きれば、
精神的にやられるか…
いや、今回は何か違う…
強い意志が感じれた。
たまたま、偶然が
重なっただけ…だろう？

「失せろ、弱者が…。」
真が手を前に伸ばし、
何かを唱え始めると、
その手の先に無数の刃が
表れ、手を中心に回る。
突然、その刃が消えて、
オーディンの周りに
消えた刃が現れる。
刃をオーディンは弾くが
次々と迫ってくる。
弾きながらも急に身体を
反らす。地面から巨大な
刃が突き出て、
オーディンの身体を
貫こうとする。
「この程度で？…
いや…罠ですね…。」
身体を反らした先に
別の刃があり、体勢を
立て直せなくしてた。
「どうする？迫るは
無数の刃、貴様は
体が崩れた状態…
対処しきれるか？」
迫る刃を弾くオーディン
だが、徐々に追い
付かなくなっていき、
一本が刺さる…が、
それと同時に
オーディンはグングニル
を真に向かって投げた。
「無駄だ。」
グングニルは真の数ミリ
前で止まる…グングニル
を掴み、オーディンに
投げ返した。その速度は
オーディンの投げ槍より
高い速度だった。
間一髪のところで
オーディンは避けた。
グングニルは結界に深々
と刺さり、結界が
ひび割れて崩壊を始め、
男はその事実に驚きを
隠せずにいた。
「まさか、結界を破る
とはね…驚嘆ですね。
今日のところは帰らせて
もらいますよ。」
男とオーディンはどこか
に消えて行った…。
「ふん、所詮はその程度
でしかないのか？」
男達が消えた方向を
黙って見つめる真に
間宮が近づいて来た。
「先輩…無事で…。」
圧倒的な威圧感を持った
まま、真はその場を
去って行った…その
擦れ違う時に、
「無事ではない、
奴は今眠ったままだ。」
とだけ言っていった。

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