wakening?
4月、学校の正門前は8時くらいになると登校してくる生徒達で賑やかだ。 そんな中1人の少年がとぼとぼと学校の正門をくぐった。 「あぁ〜、やっぱ学校めんどくせぇ〜」 あくびをしながらそう言った少年の名前は修介、身長はやや高め、髪は茶色がかっていて長くもなく短くもない。『めんどくさい、だるい、疲れる』が口癖だ。 「修君、おはよぉ」 後ろから小柄な少女がサイズのあっていない靴をカポカポならしながら修介のところに走ってきた。 「ん?あぁ〜由紀か」 修介は素っ気なく答えた。 「またやる気のない顔してるね。そうやってたら逆に疲れない?」 由紀はニコッとして言った。 「ん〜ん別に。てか靴うるさい」 修介はまた素っ気なく答える。 「今日買い換える。…サイズ間違っただけなのにそんなにバカにしなくてもいいじゃん」 「バカにしてないし、それにサイズ間違えすぎだし、バカだろお前。」 修介は笑いながら言った。 由紀は少し天然なところはあるが頭は良い、成績はいつも10番内だ。 バカにされた由紀は黙りこみ、早足で玄関まで歩いていってしまった。 「はぁ…、怒るなよ…」 修介はつぶやき、由紀の後ろ姿を眺めながら玄関まで歩いた。 教室の中は男子生徒がふざけあったり女子生徒のしゃべり声でうるさいくらいだ。 修介は誰とも絡まず窓側にある自分の席に座った。
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