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いつかまた〜73〜

[82]  友愛数  2009-07-01投稿
それからというもの、響と僕の、
【ちさ争奪戦】
が始まった。

昼休みになれば、どっちがちさに先に声をかけ、一緒にご飯を食べるか。見掛けりゃ、「俺も」と同席する。
合同授業があれば、

「寄って」

いつも通路の向こう側に座ってた響が、ちさを挟んで同じ座席に座るようになった。ちさは、オロオロと、僕と響の間に挟まれてた。


1度、恋歌に一喝された事があったな。


こま撮りを進める中、ちさ猫の隣の所有権を地味に争っていた僕らに、

バンッ!!

両手を机に叩きつけて

「ちょっと!!作業に私情挟むのやめてよね!」

梨玖と智がクスクス笑う。

「…すいませんでした」

そう言う僕と響、

「…ご…ごめんなさい…」

何故か謝るちさ。

僕は、何故かその空間が心地良かった。

少なくとも、響に後ろめたさを感じていた時よりも、ずっと堂々としていられる。


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