ラブレター 〜第8話〜
さぐり ?
その日の昼休み、工藤は、せっかく大きくなったアルミ玉を、坂本に渡して言った。
「今日は、お前たちだけでやってくれ!俺と俊は、ちょっと用事があるから」
俊章と工藤は、玄関へ向かい、外靴に履き替えた。
2人は、グランドへ行くと、野球のベンチへ並んで座った。
「伸也、悪いな。相談に乗ってくれ!」
「何が有った?」
俊章は、昨日雪子からもらった手紙の事と、今朝の雪子とのやり取りを話した。
工藤は少し考えてから、口を開いた。
「それって、怪しいな!」
「怪しい?」
「あぁ。偽物じゃないのか?それ」
「ええ?偽物?それじゃ、俺はからかわれてる、って事か?」
「いや、そうじゃない。誰かではなくて、雪子本人が書いたんじゃないのか?」
「………」
「『ご免なさい。本当は、私なんです。私は俊ちゃんが好きです』って事になるんじゃないか?」
「それはないだろう?」
「俊は、その誰かを探ろうとしてたのか?」
「そりゃあ、そうさ。雪子にそう言われたら、まさか本人なんて、思いもしないさ」
その日の昼休み、工藤は、せっかく大きくなったアルミ玉を、坂本に渡して言った。
「今日は、お前たちだけでやってくれ!俺と俊は、ちょっと用事があるから」
俊章と工藤は、玄関へ向かい、外靴に履き替えた。
2人は、グランドへ行くと、野球のベンチへ並んで座った。
「伸也、悪いな。相談に乗ってくれ!」
「何が有った?」
俊章は、昨日雪子からもらった手紙の事と、今朝の雪子とのやり取りを話した。
工藤は少し考えてから、口を開いた。
「それって、怪しいな!」
「怪しい?」
「あぁ。偽物じゃないのか?それ」
「ええ?偽物?それじゃ、俺はからかわれてる、って事か?」
「いや、そうじゃない。誰かではなくて、雪子本人が書いたんじゃないのか?」
「………」
「『ご免なさい。本当は、私なんです。私は俊ちゃんが好きです』って事になるんじゃないか?」
「それはないだろう?」
「俊は、その誰かを探ろうとしてたのか?」
「そりゃあ、そうさ。雪子にそう言われたら、まさか本人なんて、思いもしないさ」
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