キャッチボール 第12話
4月11日、夕方6時。メールの着信音。
「メールだ」
僕はメールを見ると、龍吾からだった。
『昨日はごめん。オレ達、ずっと友達だからな。』
僕は、胸が痛くなった。母親のことは、龍吾のメールには一言も書いていなかったからだ。
「龍吾…。」
すぐに返信した。
『夜中の1時…今度西中の前に来てくれる?』
決意を、胸に。
メールの着信音。
文面を読んだ龍吾は、
「バカ。遅すぎだろ。でも…その時間じゃなきゃ駄目なんだろうな。」
だから…納得できた。
『分かった。行く。』
そして…夜中の話で、龍吾はあることを明かそうと…心に決めていた。
「母ちゃん。ちとオレ…走りに行ってくる。」
「正直にいいな。」
やはりもう夜は遅い。
嘘はバレバレだった。
「あ…あの友達と話してくる。」
母ちゃんの顔をちらっと見た。すると、
「うん。分かった。」
笑顔で納得してくれた。「じゃ…」
出て行こうとした時、母ちゃんに呼び止められた。
「龍吾。」
真剣な顔をしている。
「な…なんだよ。」
「気ぃつけて行くんよ。岬くんのこと…かばってあげたんでしょ。不良に襲われている所を。やっぱな母ちゃん、岬くんを守ることができるのは…あんたしかいないと思ってる。」
「うーん…」
「だから、少しでも…元気づけてくるんよ。」
その言葉に、大きく頷けた。
「いってきます。」
夜…12時。
決して外に出ようという時間ではなかった。でも、2人の溢れる友情は多分、誰にも止められなかったのかもしれない。
「メールだ」
僕はメールを見ると、龍吾からだった。
『昨日はごめん。オレ達、ずっと友達だからな。』
僕は、胸が痛くなった。母親のことは、龍吾のメールには一言も書いていなかったからだ。
「龍吾…。」
すぐに返信した。
『夜中の1時…今度西中の前に来てくれる?』
決意を、胸に。
メールの着信音。
文面を読んだ龍吾は、
「バカ。遅すぎだろ。でも…その時間じゃなきゃ駄目なんだろうな。」
だから…納得できた。
『分かった。行く。』
そして…夜中の話で、龍吾はあることを明かそうと…心に決めていた。
「母ちゃん。ちとオレ…走りに行ってくる。」
「正直にいいな。」
やはりもう夜は遅い。
嘘はバレバレだった。
「あ…あの友達と話してくる。」
母ちゃんの顔をちらっと見た。すると、
「うん。分かった。」
笑顔で納得してくれた。「じゃ…」
出て行こうとした時、母ちゃんに呼び止められた。
「龍吾。」
真剣な顔をしている。
「な…なんだよ。」
「気ぃつけて行くんよ。岬くんのこと…かばってあげたんでしょ。不良に襲われている所を。やっぱな母ちゃん、岬くんを守ることができるのは…あんたしかいないと思ってる。」
「うーん…」
「だから、少しでも…元気づけてくるんよ。」
その言葉に、大きく頷けた。
「いってきます。」
夜…12時。
決して外に出ようという時間ではなかった。でも、2人の溢れる友情は多分、誰にも止められなかったのかもしれない。
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