ハーフムーン (54)
マモルは、そんなミユキの視線に気付くことなく、バルコニーの手すりに掴まってピョンピョン飛び跳ねていた。
「マモル、アリガトね」
ミユキがそう言うと、マモルはキョトンとした表情で、ミユキを見つめた。
「いや〜、どういたしまして…って、何が?」
マモルが頭を掻く真似をしながら答えると、ミユキはフフフと笑って、それ以上は何も言わなかった。
「さぁーってと!もうすぐメシにしようぜ。さっき、カフェのマスターが晩メシ作ってくれるって言ってたぜ。その前に、ちょっくら散歩に行って来るよ。ミユキは疲れただろうから、部屋で休んでな」
マモルはそう言って、砂浜の方に向かって歩き出した。
残ったミユキは、沈む夕陽を名残惜しそうに眺めていた。
夕焼けが窓を抜けて、柔らかなログハウスの部屋を、まるでスポットライトのように照らしていた。
ミユキが部屋の方向に目を向けると、光がちょうどツインベッドの中間の、ナイトテーブルに当たっているのが分かった。
そこには、マモルの二つ折りの財布が置かれたままになっている。
あまりキレイとは言えないマモルの財布に、ミユキは最初まったく興味を示さなかったが、札入れの隙間から、はみ出ている写真のような物を発見した時、思わず目を奪われた。
「マモル、アリガトね」
ミユキがそう言うと、マモルはキョトンとした表情で、ミユキを見つめた。
「いや〜、どういたしまして…って、何が?」
マモルが頭を掻く真似をしながら答えると、ミユキはフフフと笑って、それ以上は何も言わなかった。
「さぁーってと!もうすぐメシにしようぜ。さっき、カフェのマスターが晩メシ作ってくれるって言ってたぜ。その前に、ちょっくら散歩に行って来るよ。ミユキは疲れただろうから、部屋で休んでな」
マモルはそう言って、砂浜の方に向かって歩き出した。
残ったミユキは、沈む夕陽を名残惜しそうに眺めていた。
夕焼けが窓を抜けて、柔らかなログハウスの部屋を、まるでスポットライトのように照らしていた。
ミユキが部屋の方向に目を向けると、光がちょうどツインベッドの中間の、ナイトテーブルに当たっているのが分かった。
そこには、マモルの二つ折りの財布が置かれたままになっている。
あまりキレイとは言えないマモルの財布に、ミユキは最初まったく興味を示さなかったが、札入れの隙間から、はみ出ている写真のような物を発見した時、思わず目を奪われた。
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