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夏の日〜その2〜

[410]  ぴかゆき  2006-07-21投稿
 「で、私に何を協力しろって言うの?」

僕はかつてクラスメイトでもあり、クラス委員でもあった彼女に連絡をとった。昨日のことである。

「10年前の8月25日のことを思い出して欲しいんだ。」

「10年前?8月25日??」

彼女── 新藤 あおいは、コーヒーを手に訝しげな表情で僕を見つめていた。

「同窓会の案内状と同じ日付じゃないの」

「気にならないか?8月25日の午後3時に約束の場所に集合なんてさあ」

「じゃあ・・・・あなたもみんなと同じように、覚えていないって事か。」

あおいは、バッグから1枚の写真を取り出した。

僕とあおいと色の白い少女がそこには写っていた。右下の日付は10年前の8月25日!

「あおい?この写真・・・・・」

「この写真を見てもなにも思い出せない?神尾君・・・」

写真を手に取った僕は・・・・・・・何か記憶の糸を手繰り寄せようと努力した。

「神尾君、その写真あなたに預けておくから。ちゃんと思い出して!あなたは思い出さなくちゃいけないのよ?」

あおいは、そう僕に言い放つとその場を立った。

── その日も、強い陽射しが路面を照りつけていた。

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