エンブレム〜第一章〜?ー?
――神様返してください――
カチャ。
「…あれ?無い…?」
目標の存在を認められなかった俺はそう反射的に呟いたあと、もう一度棚の中を覗き込んだ。
確か、ここに入れておいた筈なんだけどなぁ…。
「なにかお探しですか…?」
後ろから奏が声を掛けてきた。
どうやらテレビを見ている様子でパリパリと煎餅をかじる音と共に何らかの音声が聞こえてきた。
「ああ、お前さこの棚に入ってた芋羊羮知らないか?」
棚をあさりながら俺はそう問いかけた。
ここには本来なら俺が食後のオヤツに食べようと思っていた茶菓子が封入されている筈だったのだが…。
「食べました」
テレビを見ながら奏は素っ気なく答えた。
「そうか、知らないか…。たく、一体何処に――…………」
「……」
静まり返った部屋の中、パリパリという音だけが響いていた。
「…ワン、モア、プリーズ…?」
「食べました」
「てめえか!!」
思わず体を逸らしながら叫び、奏をズビシッと指差した。
だが、当の本人はこちらを見ようともせずに、ただ黙々と煎餅をかじっていた。
カチャ。
「…あれ?無い…?」
目標の存在を認められなかった俺はそう反射的に呟いたあと、もう一度棚の中を覗き込んだ。
確か、ここに入れておいた筈なんだけどなぁ…。
「なにかお探しですか…?」
後ろから奏が声を掛けてきた。
どうやらテレビを見ている様子でパリパリと煎餅をかじる音と共に何らかの音声が聞こえてきた。
「ああ、お前さこの棚に入ってた芋羊羮知らないか?」
棚をあさりながら俺はそう問いかけた。
ここには本来なら俺が食後のオヤツに食べようと思っていた茶菓子が封入されている筈だったのだが…。
「食べました」
テレビを見ながら奏は素っ気なく答えた。
「そうか、知らないか…。たく、一体何処に――…………」
「……」
静まり返った部屋の中、パリパリという音だけが響いていた。
「…ワン、モア、プリーズ…?」
「食べました」
「てめえか!!」
思わず体を逸らしながら叫び、奏をズビシッと指差した。
だが、当の本人はこちらを見ようともせずに、ただ黙々と煎餅をかじっていた。
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