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汚染 162

[103]  ふく  2009-07-08投稿
このままでは駄目だと思った
続けるにしても終わりを迎えるとしても

貴方をご飯に誘った
それだけなのに緊張した

前の日の夜は眠れなかった
不安と葛藤
貴方を目の前にして何を言おうとしているのだろう
これが最後かもしれないという賭け
色々な事が頭の中を駆け巡った
私が『さよなら』を告げたら貴方は何て言うだろう
終わりも受け入れなければならないと思っても
そんな時に思い出されるのは貴方との幸せだった記憶
去って行くもの
薄れ消え行くものが美しく見えてしまう
そういうものなのだろうか

殆ど眠る事なく朝を迎える
少し重い足取り
貴方との約束の日
こんな風に感じたのは初めてだった

仕事は手に着かない
時計が夕方五時を回るのを待ち侘びるだけ
今日この日を乗り越えれば明日から何かが変わる
明暗は分からない
どちらへ向かうのか

待ち合わせの時間は胸が痛かった
上手く話せるだろうか
もちろん貴方は知らない
私が最近こんなにも悩んでいる事を
そう思えば普通にするべきなのだろう

電話が鳴る
『何処にいる?』
貴方の声に心臓が波打つ
私はどうなるのだろう

振り向くと貴方の姿がある
何度も見たこの光景
だけど私は何処か孤独を感じ
此処にいる貴方さえも遠くに感じる
懸命に笑顔を作り貴方を見た
私の不安を見透かされない様に笑った
いつもみたいに振る舞う
だからいつもと同じ第一声を貴方に投げ掛ける

『何食べたい?』

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