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いつかまた〜82〜

[88]  友愛数  2009-07-09投稿
「こっち…見て」


その言葉に、どんな意味があったのか。

僕にも分からない。

今、僕じゃない、誰かを想ってる、僕の好きな人。

今は、響を想ってたっていいよ。響とちさの間に、どんな想い出があったって。僕は受け入れられるよ。
でも。僕はここにいる。ちさの側に、いるよ。

ちさは、こちらに体勢をずらし、

「見てるよ…」

そう言った。



真っ直ぐ僕を見るちさを、もう1度、正面から強く抱き締めた。


響。


お前が残していったものは何だろう?


ちさの心にある、お前の存在?

俺とちさとの在り方?


お前の決断は、僕らにどんな道標をもたらしてくれたのか。


シュン!シュン!

沸騰したヤカンの音が、辺りを包んでいた。


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