さよならは言えなかった
残された時間は僅かでも
貴方が必要としてくれるまで共に歩こうと決めた

目が痛い
泣き過ぎたからだろう
別れ際にキスをした
深く繋がったキス
その瞬間は永遠ではないけれど
確かにそこにある愛を噛み締めた

これから私達にはもっと制限されるものが増えて行く
メールは出来なくなった
貴方と繋がる一つの術を失うと途端に不安になる
私達は進む事はないけれど後退して行くものは溢れ出る

それでも私は逃げたりはしない
我が儘も言わない
貴方が会いたい時に
貴方が触れたい時に
貴方が寂しい時に私を呼んでくれたらいい
そしたら私はすぐにでも行けるから

『またね』
貴方と私の影が離れる
今日は大丈夫
一つの願いを叶えてくれたから

貴方が『好き』と言ってくれた時
私も小さな声で『好き』と答えた
多分貴方には聞こえていない

分かってしまった
貴方への気持ち
『好き』ではなくて
『大好き』でもなくて
『愛してる』

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