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Kill My Life 〜繋り〜

[412]  LEON  2009-07-11投稿
満たされない。
いくら求めても。
いくら与えられても。

私はおかしいんじゃないか?そう思ってしまう程だけど,この衝動を止める術が無い。
ある人は言う。
「いつかは死に逝く定め。ならばやりたい事を命ある限り大いに楽しめ」と。

またある人は言う。
「人間には理性が備わってある。これを使わず過ごすとは,野良犬や山猿と同じではないか」と。

またある人は言う。
「物事にはそれ相当のリスクがある。代価を払わずにそれを得る事は出来ない。もしも等価交換でなくてもお前はそれを望むのか?」と。


私はこのまま,父親の様になってしまうのだろうか…。

あの時の忌々しい記憶は,今でもハッキリと覚えている。

鮮血に染まる床。
切り離された腕。
涙き叫ぶ声。
立込める獣の匂い。


思い出すだけで,体が震えてくる。


嫌だ。

私はアレだけにはなりたくない。

私は最後まで人間として生きたい。


ゼーゼーと肩で息をする。

押さえても押さえても
沸き上がる衝動と私は闘う。

「こんな所にいたんだ。」


ネオの声が徐々に遠のく。
視界が狭くなっていく。


「おっと…ヤバイ。」

ネオは肩に掛けた鞄から注射器を取り出す。


「だから無理なんだよ…。」


いっその事,このまま目が覚めなければこの悪夢の様な世界から救われるのに…。
遠のく意識の中で私は心底思うのだった。

続く→

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