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変わらないモノ

[435]  南瑠未  2009-07-12投稿
7年前の夏休み


あたしは小学校3年生


6つ上のお兄ちゃんと2人で
広島のおじちゃん家に
行った。



お兄ちゃんは
中学3年生


世間では受験生の
お兄ちゃん



お兄ちゃんは
頭が良くて
「推薦入学」が
決まってるから
受験勉強をしなくても
いいそうだ。


その頃のあたしは
小学校3年生で


お兄ちゃんをパパのように慕っていた。



あたし達にパパはいない。


あたしが幼稚園の時に
病気で亡くなった…らしい。



あたしが小学校に入学した時、パパはどうしていないのかとママに聞くと


「パパはね「ガン」という病気で天国にいってしまったの。」





まだ幼かったあたしにママはそう言った。




「ガン」という病気は、あたしにとってパパを殺した悪魔なんだと思っていた。





小学校3年生になって、
保健の授業で「ガン」という病気は恐ろしい病気なんだと分かった。



あたしは「ガン」が許せなかった。





『パパ、あたしがきっと「ガン」をなくしてみせるから。』



その頃からあたしは「医者」になろうと決めた。












でもその夢は
叶わなかったんだよね?




お兄ちゃん……




つづく

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