desteny??
「さっ、降りよっか?」
中川は、車の鍵を回し、エンジンを切ると、右側の助手席に座る私に、そう言った。
「でも・・・。」
ホテルへ入る事には、かなり抵抗が有った。中川が言う様に、周りの目は、気になった。でも、何か有った時に、誰かに助けを求めれる様に、私は、人目の付く場所が良いと思ったのだ。
中川に対する、不信感は、尋常で無い程、沸き上がっていた。
「まさか、駐車場の車の中で話するなんて、冗談でしょ?この車、狭いし、落ち着かないよ。良いから、降りて。部屋取って有るんだ。」
「部屋・・・?また、何かするつもりで・・・。」
「ただ、話がしたいだけだよ。疑り深いんだな、香里は。写真、返して欲しいんだろ?俺の言う事、素直に聞いてた方が良いんじゃ無い?」
ほぼ、無理矢理な形で、私は中川に車から降りる様に、促された。不安に、押し潰されてしまいそうになっていた。
しかし―\r
ここまで来て、誰にも話さずに来た手前、写真を手にするまで、引き返す訳にはいかなかった。
「解った・・・。降りる・・・。」
扉を、自分で引き、助手席から、車を降りた。
私が車を降りた瞬間、中川は、キーレスで、車を施錠し、私の前を先導する様に歩き出した。その直ぐ目の前に、駐車場から、ホテルの入口へ直結する、エレベーターが有る、ガラスの扉が見えた。
中川は、慣れた手付きで、そのガラスの扉を引き、後ろを離れて歩く私に、こっちと手招きし、エレベーターのボタンを押した。
色々な気持ちが交差した―\r
麗華とも、此処に来た事が有るのか―\r
それとも―\r
他の女性とか―\r
数年前、大学のゼミの先輩と海へデートした帰りに、私は、ラブホテルへ行った。
脚が固まり、動かなくなってしまい、部屋の前で立ち止まり、引き返した。その時の事まで、頭の中に浮かんだ。
色んな事を想像し、思い出すにつれ、余計に私の脚は、鉛の様に重くなった―\r
「香里、早く。エレベーターが来てるよ。」
私は、渋々、エレベーターにゆっくりと乗り込むと、中川に気が付かれ無い様に、ゆっくりと、震える息を抑え、深呼吸を、二回した―\r
エレベーターは、フロントが有る地上二階で停まった。
扉が開き、中川は、急々とフロントへ向かって歩き出した。
その後ろを、挙動不審になりながら、私は、付いて歩いた。
中川は、車の鍵を回し、エンジンを切ると、右側の助手席に座る私に、そう言った。
「でも・・・。」
ホテルへ入る事には、かなり抵抗が有った。中川が言う様に、周りの目は、気になった。でも、何か有った時に、誰かに助けを求めれる様に、私は、人目の付く場所が良いと思ったのだ。
中川に対する、不信感は、尋常で無い程、沸き上がっていた。
「まさか、駐車場の車の中で話するなんて、冗談でしょ?この車、狭いし、落ち着かないよ。良いから、降りて。部屋取って有るんだ。」
「部屋・・・?また、何かするつもりで・・・。」
「ただ、話がしたいだけだよ。疑り深いんだな、香里は。写真、返して欲しいんだろ?俺の言う事、素直に聞いてた方が良いんじゃ無い?」
ほぼ、無理矢理な形で、私は中川に車から降りる様に、促された。不安に、押し潰されてしまいそうになっていた。
しかし―\r
ここまで来て、誰にも話さずに来た手前、写真を手にするまで、引き返す訳にはいかなかった。
「解った・・・。降りる・・・。」
扉を、自分で引き、助手席から、車を降りた。
私が車を降りた瞬間、中川は、キーレスで、車を施錠し、私の前を先導する様に歩き出した。その直ぐ目の前に、駐車場から、ホテルの入口へ直結する、エレベーターが有る、ガラスの扉が見えた。
中川は、慣れた手付きで、そのガラスの扉を引き、後ろを離れて歩く私に、こっちと手招きし、エレベーターのボタンを押した。
色々な気持ちが交差した―\r
麗華とも、此処に来た事が有るのか―\r
それとも―\r
他の女性とか―\r
数年前、大学のゼミの先輩と海へデートした帰りに、私は、ラブホテルへ行った。
脚が固まり、動かなくなってしまい、部屋の前で立ち止まり、引き返した。その時の事まで、頭の中に浮かんだ。
色んな事を想像し、思い出すにつれ、余計に私の脚は、鉛の様に重くなった―\r
「香里、早く。エレベーターが来てるよ。」
私は、渋々、エレベーターにゆっくりと乗り込むと、中川に気が付かれ無い様に、ゆっくりと、震える息を抑え、深呼吸を、二回した―\r
エレベーターは、フロントが有る地上二階で停まった。
扉が開き、中川は、急々とフロントへ向かって歩き出した。
その後ろを、挙動不審になりながら、私は、付いて歩いた。
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