キャッチボール 第18話
「…お願いします。」
「安心して下さい。そういうお姉さんと弟さんの思いがあれば、きっとお母さんも分かってくれるでしょう。」
「そう…ですね。」
龍吾に何て言おうか考えつつ、姉ちゃんは部屋を出た。
「龍吾に…なんて言えば良いんだろう。」
そして…
扉を開くと、龍吾が飛びついてきた。
「姉ちゃん…母ちゃんの病気は?」
「……。」
姉ちゃんの顔が更に曇る。
「教えてくれ。」
「お母さんはね…。」
「お母さんは?」
2人とも真剣な顔だ。
「大丈夫。心配ないって。」
姉ちゃんは最大限の嘘をついてしまった。これが1番…龍吾を安心させる方法…そう思ったから。「じゃあ…退院はいつ頃なんだ?」
痛いところを突いてきた。
「えーと…ちゃんと治してから決めることだから、まだ分からないって。」
「あっ…そうか」
「ちょっと、外行ってきなよ。お母さんは、私が見てる。岬くん来るんでしょ?」
「あっ!そうだった。じゃあ宜しくな。」
そして龍吾はそそくさと病室を出ていった。
しばらくすると、姉ちゃんがお母さんに語りかけた。
「やっぱりね、私…龍吾に本当のこと…言えなかった。」
お母さんは目を瞑ったまま…
「ごめんね…お母さん…私と龍吾を育ててくれて…ありがとう。」
お姉ちゃんは…ベットに横になっているお母さんの側で、静かに泣いた。
「安心して下さい。そういうお姉さんと弟さんの思いがあれば、きっとお母さんも分かってくれるでしょう。」
「そう…ですね。」
龍吾に何て言おうか考えつつ、姉ちゃんは部屋を出た。
「龍吾に…なんて言えば良いんだろう。」
そして…
扉を開くと、龍吾が飛びついてきた。
「姉ちゃん…母ちゃんの病気は?」
「……。」
姉ちゃんの顔が更に曇る。
「教えてくれ。」
「お母さんはね…。」
「お母さんは?」
2人とも真剣な顔だ。
「大丈夫。心配ないって。」
姉ちゃんは最大限の嘘をついてしまった。これが1番…龍吾を安心させる方法…そう思ったから。「じゃあ…退院はいつ頃なんだ?」
痛いところを突いてきた。
「えーと…ちゃんと治してから決めることだから、まだ分からないって。」
「あっ…そうか」
「ちょっと、外行ってきなよ。お母さんは、私が見てる。岬くん来るんでしょ?」
「あっ!そうだった。じゃあ宜しくな。」
そして龍吾はそそくさと病室を出ていった。
しばらくすると、姉ちゃんがお母さんに語りかけた。
「やっぱりね、私…龍吾に本当のこと…言えなかった。」
お母さんは目を瞑ったまま…
「ごめんね…お母さん…私と龍吾を育ててくれて…ありがとう。」
お姉ちゃんは…ベットに横になっているお母さんの側で、静かに泣いた。
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