いつかまた〜85〜
事実、ちさは、学校が終わるとアトリエに直行。
二人で過ごす時間なんて、これっぽっちもなかった。
でも、お互い気持ちを整理するにはいいのかもしれないと思って過ごしてきた。
「ふ〜ん…。まぁ、あたしが口出す事じゃないけどさ」
恋歌は、そこで引き下がった。
ちさとすれ違う日々の中、1度、アトリエを覗きに行った事がある。
「あら。いらっしゃい、トーマくん」
志田さんが声をかける。
「こんにちわ。あの…ちさは…」
「奥で作業してるわよ」
ぺこっ、とお辞儀をして、店の奥へと進む。
窓越しに見たちさの姿は、真剣そのもので、話かける余地なんてないくらいだった。
僕は、ドアを開けて、声をかける事もできなかった。
「あら?ちさちゃん、居なかった?」
店を出ようとする僕に、そう言う志田さんに、
「いえ、ちょっと様子見に来ただけなんで」
と言って、僕は、ちさに会わずにその場を去った。
僕に今できる事ってなんだろう?
そう考えた。
二人で過ごす時間なんて、これっぽっちもなかった。
でも、お互い気持ちを整理するにはいいのかもしれないと思って過ごしてきた。
「ふ〜ん…。まぁ、あたしが口出す事じゃないけどさ」
恋歌は、そこで引き下がった。
ちさとすれ違う日々の中、1度、アトリエを覗きに行った事がある。
「あら。いらっしゃい、トーマくん」
志田さんが声をかける。
「こんにちわ。あの…ちさは…」
「奥で作業してるわよ」
ぺこっ、とお辞儀をして、店の奥へと進む。
窓越しに見たちさの姿は、真剣そのもので、話かける余地なんてないくらいだった。
僕は、ドアを開けて、声をかける事もできなかった。
「あら?ちさちゃん、居なかった?」
店を出ようとする僕に、そう言う志田さんに、
「いえ、ちょっと様子見に来ただけなんで」
と言って、僕は、ちさに会わずにその場を去った。
僕に今できる事ってなんだろう?
そう考えた。
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