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君からの手紙〜46〜

[347]  YOSI  2009-07-16投稿
「亡くなってた…ほんとですか?」
「はい」
石田は、次の言葉を探そうとするが、なかなか見つからない。
「石田さん、確か2年くらい前ですよね?このお店で働きはじめたのは?」
「ええ。ちょうど、1週間後くらいに荒木さんが異動してきたんですよ」
「そうでしたね。その時から、俺は石田さんの趣味的なことを聞いたかもしれないけど、過去のことは聞いてなかったですよね?俺も話さなかったから…」
「ええ…」
「俺は、ずっとそのままでいいと思ってました。…でも、由美が死んでいて、その由美が、最後に心動かされた曲があるんです。俺もストリートライブで聞いたことがあって…ほとんど覚えてないけど…」
「はあ…」
石田には勇一が何を言おうとしているのか、今一理解出来ていなかった。
「石田さんは、趣味でギターをやってるって言ってましたよね?」
「ええ…遊び程度で。それが何か?」
「過去に、ストリートライブとかやってませんでした?」
「えっ?やってませんよ!それに、俺は歌うの苦手だし…それに、俺とその由美さん…の好きだった曲と関係があるんですか?」
石田は、否定したが、その表情は、普段見せる冷静なものとは違っていた。
明らかに、何か隠しているようだが…
「そうですか…残念だなあ。出来れば関係があって欲しかったんです」
「何故です?」
「俺は、今、由美が好きだったその曲と、それを作った人を探してます。出来れば、この店を離れる前に…」
「はあ…でも荒木さんの言い方だと、まるで俺がその曲にかか係わりのあるように聞こえますが」
「そう聞こえるのなら、すいません。
石田さんに何のかかわりもないなら、俺の勝手な想像です
でも俺は、この数日間、不思議な出会いをしているんですよ」
「不思議な出会い…ですか?」
「ええ…まるで見えない誰かの思いとゆうか、願いの力によって…」
「どうゆうことなんですか?」
「嶋野さんが現れてから、俺はその出会いが、そこから先の出会いに不思議とゆうか、運命を感じてるんです…」
「運命?」
「ええ」
そして勇一は、嶋野との出会い以降を語り出した。
勇一自身、石田に語ることが導かれているように感じていた。

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