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調教と教訓8

[478]  うちは。  2006-07-22投稿
私は泣きながら過去の記憶をひっぱりだす。
何度つっかえても先生は黙って私の頬をそっと撫でてくれた。

「中学生の頃周りは受験勉強の荒らしで私も進学塾に通ってた」


忘れもしない、あの頃。



友だちの詩織は学年でいつもトップの成績で誰からも好かれる優秀な女の子。そしていつも学年二位の洋子も私達と一緒に塾へ通っていた。

今日はクラス替えも兼ねる大切なテストの日。皆の中でも頭の悪い私はなんとか合格しようと必死だった。

結果
私は塾内一位という輝かしい成績を修めた。
誰よりも喜んでくれたのは詩織だった。
私も凄く嬉しくてこれからも頑張ろうと思った。
しかしその時は気付かなかった。
私の成績を喜ばしく思わない人物が、すぐ側にいた事を…


翌日、私が学校に来ると皆の目つきが変わっていた。
何故なのか尋ねたが詩織まで私を無視していた。
何がなんだか分からず
私は独りになった。

その晩、家の電話が鳴った。
それはクラスの違う親友の有紗から。
『もしもし?尚子?』
『ああ、有紗…あのさぁ』
『今日の事私も聞いたよ。ひどいよねー洋子!』
『え?』
『洋子が今朝クラス皆に尚子が洋子のテストをカンニングしたって言ったの』

絶望的だった。

『しかも泣きながら話すわけ。演技なくせに!それだけじゃない。色んな所で…』
『私…やってない』
『ホント、前から嫌な奴だとは思ってたけどー…』
『私カンニングなんてしてない!!』
『それはわかってるよ。尚子がそんなことするなんて思ってないよ?』
『じゃ、どうして!?』

なんで皆そんな嘘を信じるの?

『尚子…。ごめん、ウチにもわからない』

受話器を置いた後も私の頭はガンガンした。
何年も一緒にすごした仲間が
こんなにもあっさり私の元を去っていった。




「結局いくら時間を費やしても友情なんてすぐ壊れるの。一度でもヘマしたり変な噂が流れればそこで終わりなんだ!」
「尚子、落ち着け」
「私は一生懸命頑張った。なのに!誰も認めてくれなかった、信じてくれなかった!」
「落ち着くんだ」
「もう嫌!!いつだって独りぼっちで!先生にはわからないのよ!」
「わかるよ」
「嘘!」
「わかる!!」
「っ!」
「わかるよ…」

突然抱きしめられた。

「先生…」

私はただ、その背に
そっと手を回すだけだった。

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