キャッチボール 第21話
あれから1ヶ月…2ヶ月と過ぎていき、あの僕にとっては変化の日がやってきた。
6月9日。日曜日。
僕は休みなので遅く起きた。
メールを確認すると、
『オッス!オレ総合体育館で今部活終わったとこ。ちょっと渡したいものがある。来てくれないかな』
「龍吾…」
龍吾の大切な里親が亡くなってもうすぐ2ヶ月。龍吾は前のように明るく振る舞ってくれていた。「よし。」
僕は行く準備をした。
渡したいもの?なんだろう。
自転車で5、6分の所にある総合運動公園。
野球場の近くに龍吾がいた。
時刻は午前11時。
「いた…。」
いざ龍吾を見つけると、僕は何故か急に不安になった。
だって…今日は…。
「お父さんが来る日…。」
嫌な予感がした。
そんなことを考えていたら、龍吾は既に目の前に来ていた。
「よっ。」
「久しぶり。」
「そうだな…。」
龍吾は何かポケットの中を探っている。その後、バックの中をあさった。「なに探してんの?」
「ちっと待って…。」
「?」
渡したいものって…
「はい、誕生日プレゼント。少し早いけど。」
「そういえば教えたんだっけ…。ありがとう。あけてみる。」
中には、グローブが入っていた。
「また…キャッチボールできるといいな。」
「グローブ…。」
「持ってなかっただろ?」
「ありがとう。」
そしてしばらく無言が続く。
僕は、ついに龍吾に言った。あのことを。
「龍吾。」
「ん?どうした?」
「今日は…お父さんが来る。」
龍吾は、初めて会ったときの会話を思い出した。『2ヶ月後にお父さんが来る。』
「あぁ…そうだったな。」
「嫌だ…。」
父親がいたから、僕はどんどん、弱くなっていったんだ…。
ヤダよ…。またバットで殴るなんて…。
6月9日。日曜日。
僕は休みなので遅く起きた。
メールを確認すると、
『オッス!オレ総合体育館で今部活終わったとこ。ちょっと渡したいものがある。来てくれないかな』
「龍吾…」
龍吾の大切な里親が亡くなってもうすぐ2ヶ月。龍吾は前のように明るく振る舞ってくれていた。「よし。」
僕は行く準備をした。
渡したいもの?なんだろう。
自転車で5、6分の所にある総合運動公園。
野球場の近くに龍吾がいた。
時刻は午前11時。
「いた…。」
いざ龍吾を見つけると、僕は何故か急に不安になった。
だって…今日は…。
「お父さんが来る日…。」
嫌な予感がした。
そんなことを考えていたら、龍吾は既に目の前に来ていた。
「よっ。」
「久しぶり。」
「そうだな…。」
龍吾は何かポケットの中を探っている。その後、バックの中をあさった。「なに探してんの?」
「ちっと待って…。」
「?」
渡したいものって…
「はい、誕生日プレゼント。少し早いけど。」
「そういえば教えたんだっけ…。ありがとう。あけてみる。」
中には、グローブが入っていた。
「また…キャッチボールできるといいな。」
「グローブ…。」
「持ってなかっただろ?」
「ありがとう。」
そしてしばらく無言が続く。
僕は、ついに龍吾に言った。あのことを。
「龍吾。」
「ん?どうした?」
「今日は…お父さんが来る。」
龍吾は、初めて会ったときの会話を思い出した。『2ヶ月後にお父さんが来る。』
「あぁ…そうだったな。」
「嫌だ…。」
父親がいたから、僕はどんどん、弱くなっていったんだ…。
ヤダよ…。またバットで殴るなんて…。
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