携帯小説!(PC版)

輪 3

[562]  2009-07-17投稿


辺りを見渡すと、カップルだらけだった。
ほらね、みんな手を繋いだりしてるじゃん…。

今も一緒に下校してるのに話しすらしていない。


…。

…手を繋ぐには、少し距離があった。

私は離れて歩く彼に近づく。


もう…少し!!
手をそぉっと伸ばしながら、彼の方をちらりと見た。




…!まただ…。

彼はいつも思い詰めたような顔をして俯いている。

焦り、不安、悲しみ…そんな感情に近いように見えた。


どうして…?

どうしてそんな顔しか見せないの…?
私、頑張って話しかけてたのに…。


…私の事嫌い…?

あっ…だからあの時迷ってたんだ、私…気持ちを押し付けてた。


…ごめんなさい。
迷惑だったよね??

そしたら私…




『別れ』

その言葉が私の悩に浮かんだ…。

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