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眠れぬ夜は君のせい〜38〜

[303]  ユーリ  2009-07-19投稿
佑典からの最後の電話から2年が過ぎた。



時々だけど…あの時の事を思うと胸が苦しくて、息がうまく出来なくなる。


もしかしたら、佑典との出会いは夢だったのかもしれない…。。



『久美子!』


名前を呼ばれてハッと我にかえる。


『お待たせ、じゃあ行こうか』

『うん。』


今のキモチ…悟られたくないな。


『なんかお母さんが好きなモノ買って行くわ。何がいい?』

『そっか…じゃあ、アグネスのケーキ買ってくか?』


アグネスホテルの前で車を降りた。


『健太は何がいい?』

『久美子に任すわ。』

ケーキを選んで外を見た。車の中でこっちを見て笑う健太。


今日は初めて健太の実家へ行く日。


健太と付き合いだして半年、この間は私の実家に挨拶に来た。

両親はすごく嬉しそうで、健太の事とても気に入ってくれた。


健太は、優しい人。


本当に優しい。。人。



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