kill my life 〜繋り〜2
むき出しのコンクリート。
私の目の前には灰色がただ冷たく広がる。
体を起そうと力をいれるが,頭が10cmも上る前に崩れ落ちた。
頭が割れるほど痛い。
「無理だよ。まだ鎮痛剤が効いてるんだ。」
ネオがカチャカチャと金属音を鳴らしながら,私を見た。
「私…」
「ったく。世話やかせんなよ。」
ネオがミルクの入ったカップを差出す。
ネオの冷たい手に触れて,私は心が痛んだ。
銀色に光る無機質なそれは,ネオ本来の物では無い。
あの日ネオは腕を無くした。
私がどう償っても,もう取り戻す事の出来ないそれの代わりに,私はネオに金属製の義手を作った。
私に出来る精一杯だった。
私の目線に気付いて,ネオがふざけながら言う。
「最近これ,ガタがきてんだよ。新しいの作ってくれないか?」
「………ぅん」
ミルクを一口含むと,少しだけ気持ちが落ち着く。
「また……………行こうとしたのか?」
ネオが木製の古ぼけたイスに座りながら,ため息混りに言う。
「ネオには関係ないじゃない」
私はぶっきらぼうに言うと,カップを置いた。
「何でだよ?ここに居ればお前は…」
「それじゃ駄目なんだよ。いずれはあの人みたいに………」
重苦しい空気が部屋中を漂う。
私は毎日恐怖と闘っている。ここに居れば,確かにアレを抑えられる。
けど,いずれはコントロールが効かなくなるんだ。父親の様に。
そうなれば,また大切な人を傷付けてしまう。
私の時は,腕だけでは済まないかもしれない…。
だから…。
私は一気にカップの中のミルクを飲み干した。
続く→
私の目の前には灰色がただ冷たく広がる。
体を起そうと力をいれるが,頭が10cmも上る前に崩れ落ちた。
頭が割れるほど痛い。
「無理だよ。まだ鎮痛剤が効いてるんだ。」
ネオがカチャカチャと金属音を鳴らしながら,私を見た。
「私…」
「ったく。世話やかせんなよ。」
ネオがミルクの入ったカップを差出す。
ネオの冷たい手に触れて,私は心が痛んだ。
銀色に光る無機質なそれは,ネオ本来の物では無い。
あの日ネオは腕を無くした。
私がどう償っても,もう取り戻す事の出来ないそれの代わりに,私はネオに金属製の義手を作った。
私に出来る精一杯だった。
私の目線に気付いて,ネオがふざけながら言う。
「最近これ,ガタがきてんだよ。新しいの作ってくれないか?」
「………ぅん」
ミルクを一口含むと,少しだけ気持ちが落ち着く。
「また……………行こうとしたのか?」
ネオが木製の古ぼけたイスに座りながら,ため息混りに言う。
「ネオには関係ないじゃない」
私はぶっきらぼうに言うと,カップを置いた。
「何でだよ?ここに居ればお前は…」
「それじゃ駄目なんだよ。いずれはあの人みたいに………」
重苦しい空気が部屋中を漂う。
私は毎日恐怖と闘っている。ここに居れば,確かにアレを抑えられる。
けど,いずれはコントロールが効かなくなるんだ。父親の様に。
そうなれば,また大切な人を傷付けてしまう。
私の時は,腕だけでは済まないかもしれない…。
だから…。
私は一気にカップの中のミルクを飲み干した。
続く→
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