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女子の情事

[435]  ぱっしぇる  2009-07-23投稿
この世に
好きな人と自分しかいなかったら
どれだけ幸せなんだろうって 考えたりするけど
「現実」 そんなの無理だってわかってるし
目の前の扉でさえ
あたしには
固くてとても開けられそうにないんだ


そんな自分に辟易としてた
17の初夏

恋をしていた


「声がね、すごい好きだったの?」
親友の皐はサラダを口に運ぼうとしていた手を止めて皿に戻した。
「声・・・・・・・・・だけ?」
「だけ?」
皐は呆れたように言う。
「何それ・・・。」
皐のテンションとは裏腹に「零」は
「キッカケだってば。あるでしょ。こー、あまりに好みの声でゾクゾクくるカンジ!」
「・・・ないよ。」
「なんでわかんないかなぁ!」
零がそう怒鳴ったとき突然背後から
「うぃーーっす」
と声がした。
直ぐさまに零は反応した。
「あ テツ!もーどーにかしてよ この分からず屋〜〜」
零は皐を指差しながら言った。
「ん?オレの皐がどーしたって?」
そう、皐とテツは2年程近く付き合っている。私は、何でこの二人がこんなに長続きしているのかサッパリわからなかった。
「・・・あたしじゃないよ 零 好きな人出来たんだって」
テツのいきなりの登場に戸惑いながらも、少し頬を赤らめ優しい口調で皐は言った。
「またか・・・。」
テツは冷たい眼差しでちらっと零を見た。
「テヘ☆」
「テヘじゃねーよ!大体オメーはすぐ男に惚れすぎだ!!」
テツは強く零に言い付けるように言い、皐の隣にドサッと座った。
零はテツにそう言われ、ウッというカンジで手元にあったジュースをちびっと飲んだ。
「背の高さがいいとか 服の趣味がスキとか なんだったり かんだったり そーやって次々男心をもてあそんで悪い女め」
「ヒドイ・・・最初はテツの事だってあたし本気で好きだったのに・・・」
零がわざとらしく涙目になりながら言うと、テツは「え」と一言声を張り上げて顔を真っ赤にした。
「髪の色だけね」
零はそう冷たく言い放ち、席を立った。
「エラそーに。そんな悪い女のおかげで付き合えたんでしょーがバカップルめ」
乱暴にカバンを肩に下げ、すたすたと店を出ていく。
「あ、零帰んの?」
皐が慌てて言うと、零は思いっ切り振り返り、
「バカップル!!!」
と一言叫び店を後にした。
零の後ろ姿をただ呆然と眺めていたテツは
「なんだあいつ・・・。荒れてんなー」
とボソリと言った。

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