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鉄男 2

[211]  かおり  2009-07-23投稿
大好きな
鉄男は
今も私の中に
ちゃんと居る……
体は繋がらなくても
心は重なり合い
永遠に
永遠に……

信じていたい。

あの日は雨だった。
いつものように8じ15分前にお店に到着した。

「おはようゆみちゃん」
「おはようママ。今日は雨だからお客さん少ないね…」
「少ないのはいつもの事だけどね…」
「今日ゆうちゃんは?」
「お仕事で遅くなるんだって。」
「そっか……。」

私は雨で崩れた髪を直す。ママは何やら厨房でお料理し始めた。
タバコに火を着けてからビューラーで睫毛を上げる。
雨の日は何もかもが決まらない。セットも化粧もいつもの4割落ち。

二口目のタバコを大きく吸ってから後ろに人の気配を感じた。
振り返るとそこには
知らない男が居た

「いらっしゃいませ」

慌ててカウンターを片付けママを呼ぶ
「とりあえずビールね」

馴れ馴れしい軽い口調で初めて鉄男は私に話してきた。
これが出会いだった。

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