a lie 2
あの男のせいで死にそびれた というか指の毛剃るってどんな言い訳だよ 恥ずかしい思いより、呆れた
また来てしまった多摩川河川敷
夏の匂いと芝生の香り
見えにくい星空
曇り空ははっきり見える
なぜか来てしまう、ここへ。来る用事なんかないけどね。ただ自分はここにいるんだって風に吹かれて自覚できるようでこの場所が好きになってた。タバコを吸えば夏風に乗って煙はどこへ向かって消えて行くのかなんて考えたり…その煙が自分に吹きかかると咳をしたり、目にしみたりしてまだ自分はこの世にいるのかなんて自覚したり。一種の病気なんかな…自分…。消えてしまいたい。
ザッ ザッ ザッ
風の音?違う…誰か来る…お願いだから話しかけないでねなんて、話しかけられることなんてないってわかってるのにそう思う。やっぱ一人は寂しいんかなぁ。
「ねぇ。」
「……」
「ねぇ。指の毛の人」 「!?」 振り向くとこの前の男。 「ライター貸してくんない?」
あたしは驚いたままライターを渡した。
「隣いい?」
「…ご勝手に。」
「一人好きなん?」
「好き。だからタバコ吸ったらどっか行って。」 「嫌だネッ。」
「あたしが帰るからいいや。さよなら。」
「名前は?」と聞かれた同時に腕を掴まれる。
「ちか。」
「俺はそうた。またどっかで必ず会うよ。よろしくネッ。」
あたしは会うわけないぢゃんと思いつつ離れて行った。このときはこんな出逢いがのちに、自分の変化に苦しみ、でも初めての気持ち、経験に繋がるとは思いもよらなかった。
また来てしまった多摩川河川敷
夏の匂いと芝生の香り
見えにくい星空
曇り空ははっきり見える
なぜか来てしまう、ここへ。来る用事なんかないけどね。ただ自分はここにいるんだって風に吹かれて自覚できるようでこの場所が好きになってた。タバコを吸えば夏風に乗って煙はどこへ向かって消えて行くのかなんて考えたり…その煙が自分に吹きかかると咳をしたり、目にしみたりしてまだ自分はこの世にいるのかなんて自覚したり。一種の病気なんかな…自分…。消えてしまいたい。
ザッ ザッ ザッ
風の音?違う…誰か来る…お願いだから話しかけないでねなんて、話しかけられることなんてないってわかってるのにそう思う。やっぱ一人は寂しいんかなぁ。
「ねぇ。」
「……」
「ねぇ。指の毛の人」 「!?」 振り向くとこの前の男。 「ライター貸してくんない?」
あたしは驚いたままライターを渡した。
「隣いい?」
「…ご勝手に。」
「一人好きなん?」
「好き。だからタバコ吸ったらどっか行って。」 「嫌だネッ。」
「あたしが帰るからいいや。さよなら。」
「名前は?」と聞かれた同時に腕を掴まれる。
「ちか。」
「俺はそうた。またどっかで必ず会うよ。よろしくネッ。」
あたしは会うわけないぢゃんと思いつつ離れて行った。このときはこんな出逢いがのちに、自分の変化に苦しみ、でも初めての気持ち、経験に繋がるとは思いもよらなかった。
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