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WINGMAN 00 【眼下の光・1】

[515]  勇者王  2009-07-28投稿
【太陽系第三級生存惑星−火星−】

生存惑星増加計画 の中で、主に商業と工務を任せられた、いわゆる[工事の惑星(町)]である。
元々、酸素が無い惑星だったそうで、【酸素永久生産機】とかいう、建物が何個あっても足りなそうな程の大きさの機械で、惑星一個の空気を賄っていて、そのせいなのか錆び付いたイメージがこの惑星には染み付いている。

夜にならなければ止まないトラクターのエンジン音。

いつまでも止まる事がない道路の整備。

ドリルで掘削され、原形を変化させられたクレーター。

どれも慣れてしまった俺にはよく分からないのだが、ココ(火星)で運搬の仕事をしていて、何処かのお偉いさんが『五月蝿い星だな・・。』とよく愚痴を漏らすから、多分その通りなのだろう。

まぁ、そんな星で俺は【毎日勤労】と書かれたヘルメットと作業着を着て、文字通り【毎日勤労】を実行してる最中だった....。

『嘘つけ!現在進行形でサボってるやんか!!このドアホが!!だからお前は【トロイ】言われんねん!!ガイ!!』

事実+どつき+暴言が、いきなり後ろから降り注いだ。てゆうか、同業者の[クリス・マーフェス]だった。

生粋の金髪で長身、178cmの俺を軽く見下ろし、自称の【本来の日本語】にしてはやけに特殊な言葉を使う、少しかわったやつだ。

とりあえず、弁解をする。でもまぁ【言い訳】とか言うんだろうけど。

「違うんだクリス、今やってたのは物質の統計だよ。最近計算が合わなくて困ってるんだ。」
『計算もできんのかいな。ふはっはっはっ!』
予想と反した返答の上、ケラケラとせせら笑うクリス。くっ、イライラする。

『しゃ〜ない、ほれ、貸してみぃそれ。』

そう言って半ば強引に俺から計算機をとり、クリスは統計を計り始めた。




1時間後。

『・・・あれ?くそぉ!できへん!!全く統計が合わへんわ!!』

内心、[ざまぁ(笑)]と思ったが、まぁ必然的に不安にもなった。もしかしたら・・・

『やっぱりコレのせいなんかいの〜...。』

「そうなんですかね〜」

もしかしたら、この余りにも巨大なコイツが・・・

『人類を守る正義のヒトガタ機械か・・・。』
「同時に【不幸】を呼ぶ機体。』

コイツ→【S使用人型超変動重力場・・・

『「WINGMAN」』

そう言って、俺とクリスは天井に繋がれている。巨大な機体を見上げた。

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