奇跡―タイムリミットは一ヶ月―??
『信也…』
名前を呼び笑いかける
香の顔が思い浮かんだ
「…ないだろ」
俺を暗い辛い闇から
救ってくれた人と…
このまま会えなくなるなんて、そんなの…
「良い訳ないだろ!!!!」
俺は家を飛び出した
向かう所はただ一つ
好きな人のところへ
君に会って伝えたい
好きなんだ
側に居てほしい
君が大切なんだ
「香」
――――――――
――――――…
キーンコーン
カーンコーン
学校のチャイムが
鳴った
やっと今日が終わったんだ
フーっとため息をついて
香は時計を見た
最近1日が凄く長い
信也に会って
メールしたり遊んだり
会えない日も
今度は何しようとか
どこ行こうとか考えて
毎日が楽しかった
今は信也に会う前より
一日が長い
でも仕方ない
本当の私を知られるのが
怖いから…
ボーッとしながら階段を
下りて行くとふと耳に
他の生徒の会話が聞こえた
「ねぇ 校門に男の人が
立ってる!!」
「あ、本当だ〜
気まずそうな顔してる(笑)ちょっと怪しいよ
不審者みたい(笑)」
そんな会話が気になって
香は窓から校門を見た
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