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アトラティウス島冒険記 6

[231]  かねしろ  2009-08-01投稿
ウーベが歩いている道は両サイドが崖に覆われていて、まるで谷の真ん中を歩いているようでした。
道端には落石したと思われる、ウーベよりも大きい岩が多く転がっている。

そんな同じような景色が続く道を2、3時間歩いただろうか、ガリウスがいきなり立ち止まった。見ると目の前には大きな石の壁が立ちはだかっていて、その壁は明らかに人の手によって作られたものであった。
「行き止まりだ。」
「道に迷ったのかい?」
とウーベが皮肉そうに言うとガリウスが「ここが入り口だ。」
と言いながら上を向き
「我ら山賊の首領ガリウスのお戻りだ!!」
と叫んだ。

すると上から木とロープでできた梯子が落ちてきてガリウスが言う。

「今のは暗号だ。どの兵士が帰ってきても今の暗号を言う。おかしな話だろ?
一番下っ端の兵士が首領の私を装って砦に入っていくのだ。

私はとても不満だ。誰が決めたかはわからんのだが、これが掟なのだよ。」

と言い、不満そうな顔をしながらガリウスは梯子を登っていきました。

続いてウーベが梯子に登りました。

梯子の長さは思ったより長く、壁の高さをあらためて感じた ウーベが、16ヤード登ってやっと壁の上につきました。

顔を見上げたウーベの目の前に広がるのは一面の平らな岩肌であった。

ウーベの予想では3、4ヤードほどの壁の向こうには石を積み上げて作られた大きな家を、木と布を使って作られたテントが囲む砦の想像が頭に浮かんでいました。
それはハリスの家で見た本に書いてあった説明、そのものでした。

「これが砦?」
「何にもないじゃないか。」

ウーベがそう言うと

「何を言っている。」
「砦はこの先だ。」

とガリウスが言いいながら歩き出すので、それについていくと一面の岩肌の向こうに建物や人が見え、その向こうは崖になっており、ウーベが行ったことも見たこともない大地が広がっていました。

今ウーベが立っているのは、砦を守るぶ厚い壁で10ヤードもの厚さがありました。

ウーベは建物や人より先に空の異変に気づきました。
さっきまで快晴だった空の色が真っ黒、いやどちらかといえば、紫色にちかい色をしていたのです。

しかし振り返って自分達の来た方向を見ると空は快晴であり、砦の入り口の上がちょうど分かれ目になっていました。

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