真実 38
不動産会社から現状の写真が送られてきた。どの写真もすごかった。こんな短期間で、新築の家がこんなにも汚れたりするものだろうか…
結局、長年夫婦で話合って、長年夢にしていた家の購入ではなく、淳をローンで縛る為の材料であった事が写真で明らかになった。 これが現実だ…
淳は前から感じてはいたものの、やはり虚しさでしかなかった。
世の中では夫婦、心で支え合い、長い年月をかけて貯金をし、色々夢のマイホームの話をしたりして、やっと手に入れるものだろう。
淳もそんな結婚を夢見たはずだったが、結婚して話し合いなんか持てる間柄でない事を実感した。
…出て行ってくれてせいせいした。床は至るところに犬の毛がかたまり、使い物にならない大型ゴミ、タンス…彼女の親が使っていた物だ。それらが無造作になんの長年の感謝もなく、置き去りにされていた。物に対する愛情すら感じられない。
でも確かにそんなやつだった。
使っている物、家族の心なんて、やつにはどうでもいいのだ。
ただただ自分が一番良ければ…。
バカなやつだ。淳はしみじみと縁が切れた事を安堵したのだった。
結局、長年夫婦で話合って、長年夢にしていた家の購入ではなく、淳をローンで縛る為の材料であった事が写真で明らかになった。 これが現実だ…
淳は前から感じてはいたものの、やはり虚しさでしかなかった。
世の中では夫婦、心で支え合い、長い年月をかけて貯金をし、色々夢のマイホームの話をしたりして、やっと手に入れるものだろう。
淳もそんな結婚を夢見たはずだったが、結婚して話し合いなんか持てる間柄でない事を実感した。
…出て行ってくれてせいせいした。床は至るところに犬の毛がかたまり、使い物にならない大型ゴミ、タンス…彼女の親が使っていた物だ。それらが無造作になんの長年の感謝もなく、置き去りにされていた。物に対する愛情すら感じられない。
でも確かにそんなやつだった。
使っている物、家族の心なんて、やつにはどうでもいいのだ。
ただただ自分が一番良ければ…。
バカなやつだ。淳はしみじみと縁が切れた事を安堵したのだった。
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