奇跡 3
気がついたら、病院だった。
白い布団、白い天井。
ベッドには
『山口 あかね』
私の名前がかいてある。
私は過去の夢を見ていたみたいだ。
「やっと気がついた?」
春香が私をみて微笑んだ。
「肺炎だって…あかね
熱が40度あるんだもん、そりゃ倒れるわね〜。」
笑いながら私に病状を言う。
「なんで…ずっといてくれたの?」
私は目を合わさずに話しかけた。
「うん。家帰っても旦那はまだ帰ってきてないし。」
「旦那さん…?」
達也と結婚したのか…。
終わった恋だと思っていたけど、やっぱり傷つく。
人の心…私の心は傷つきやすいと改めて感じた。
「達也じゃないよ。」
「えっ?」
「旦那、達也じゃないって言ったの。」
何を言ってんだろ…。
「達也とはすぐ終わったの。」
「終わったって…。」
熱のせいだと思いたかった。
でも、そうじゃないみたい…。
頭がクラクラする…。
「知らなかったの?」
春香は私をじっと見てる。
私は目を合わさずに首を縦にふった。
「あっそう…。」
そっけない言葉。
怒るに怒れない心境。
また、あの日と同じ状況。
ずっとうつむいて、口を開かない私を見て、
「帰るわ。」
春香は、ふて腐れた声で病室を出て行こうとした。
「…待って。」
「…なに?」
「今日、ありがとう。」
「…なんだ。達也の事聞いてくんのかと思った…。」
ため息をついて、私を睨んだ。
今更だから、達也の事は聞く気にもならなかった。
少し考えて、
「教えてあげようか、達也の事。」
春香の手が私の頬に触れてきた。
「聞きたくない…もう終わった事なんだから…。」
春香の手をはらい、そっぽを向いた。
「…達也ね…」
「やめてよ!聞きたくないって!」
「黙って聞きなさいよ!あの人はね、今記憶を失ってんのよ!」
白い布団、白い天井。
ベッドには
『山口 あかね』
私の名前がかいてある。
私は過去の夢を見ていたみたいだ。
「やっと気がついた?」
春香が私をみて微笑んだ。
「肺炎だって…あかね
熱が40度あるんだもん、そりゃ倒れるわね〜。」
笑いながら私に病状を言う。
「なんで…ずっといてくれたの?」
私は目を合わさずに話しかけた。
「うん。家帰っても旦那はまだ帰ってきてないし。」
「旦那さん…?」
達也と結婚したのか…。
終わった恋だと思っていたけど、やっぱり傷つく。
人の心…私の心は傷つきやすいと改めて感じた。
「達也じゃないよ。」
「えっ?」
「旦那、達也じゃないって言ったの。」
何を言ってんだろ…。
「達也とはすぐ終わったの。」
「終わったって…。」
熱のせいだと思いたかった。
でも、そうじゃないみたい…。
頭がクラクラする…。
「知らなかったの?」
春香は私をじっと見てる。
私は目を合わさずに首を縦にふった。
「あっそう…。」
そっけない言葉。
怒るに怒れない心境。
また、あの日と同じ状況。
ずっとうつむいて、口を開かない私を見て、
「帰るわ。」
春香は、ふて腐れた声で病室を出て行こうとした。
「…待って。」
「…なに?」
「今日、ありがとう。」
「…なんだ。達也の事聞いてくんのかと思った…。」
ため息をついて、私を睨んだ。
今更だから、達也の事は聞く気にもならなかった。
少し考えて、
「教えてあげようか、達也の事。」
春香の手が私の頬に触れてきた。
「聞きたくない…もう終わった事なんだから…。」
春香の手をはらい、そっぽを向いた。
「…達也ね…」
「やめてよ!聞きたくないって!」
「黙って聞きなさいよ!あの人はね、今記憶を失ってんのよ!」
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