君がいる〜理由〜
誰かを好きになる理由
そんなことを考えたことなんてなかった
好きになることに理由なんてないと思っていたからだ
君が一番に知りたがっていたのはその理由だった
いつだって君は疑問に感じていた
『私のどこがいいの』
初めて君に聞かれたとき
僕はすぐにその答えを見つけることが出来なかった
『何となく』なんて軽く答えるべきではない
だから少しの間考えた
いつからだろう
君を部下としてではなく女性として見たのは
君はいつも笑顔を絶やさなかった
例え君の中に苦痛が存在しても
職場での君は人として完璧だった
どんなことがあっても見返を期待しない
自分だったら堪えられないだろうと思えるようなことでも君は快く引き受けた
嫌な顔一つせず
笑顔で返事をする君を近くで見ていると
不思議と僕は胸が痛くなった
その感覚はきっと僕の中で何かの始まりだった
それは今でも健在している
仕事に関しても
そして僕に対しても
君に伝えると
君は照れたように笑っていた
『私はそんなに出来た人間じゃない』と
君が理由を求めるのは
自分に自信がないからだと言った
そんなことはなかった
少なくとも僕にとっては
何度も終わりを告げようとした君を引き止め続けた僕に
『そんなにしてまでどうして』とか
『私じゃないといけない理由なんてあるの』とその度に僕に聞いた
そんな理由なんて沢山あるんだけど
上手く伝え切れずに俯いてしまった
『いつも人のことを一番に考えてくれる、それは仕事でも僕にでも。だからそういう所がいいんだ』
答えにならない答え
前に言った言葉と何等変わらない答えに君は笑った
『私は都合の良い人ね』
そう言った君の口は笑っていたけれど
確かに目が寂しさで滲んでいた
『そうじゃないよ』と否定をしようとした僕に
『もういいよ』と言った
それから君は理由を求めることはなかった
そんなことを考えたことなんてなかった
好きになることに理由なんてないと思っていたからだ
君が一番に知りたがっていたのはその理由だった
いつだって君は疑問に感じていた
『私のどこがいいの』
初めて君に聞かれたとき
僕はすぐにその答えを見つけることが出来なかった
『何となく』なんて軽く答えるべきではない
だから少しの間考えた
いつからだろう
君を部下としてではなく女性として見たのは
君はいつも笑顔を絶やさなかった
例え君の中に苦痛が存在しても
職場での君は人として完璧だった
どんなことがあっても見返を期待しない
自分だったら堪えられないだろうと思えるようなことでも君は快く引き受けた
嫌な顔一つせず
笑顔で返事をする君を近くで見ていると
不思議と僕は胸が痛くなった
その感覚はきっと僕の中で何かの始まりだった
それは今でも健在している
仕事に関しても
そして僕に対しても
君に伝えると
君は照れたように笑っていた
『私はそんなに出来た人間じゃない』と
君が理由を求めるのは
自分に自信がないからだと言った
そんなことはなかった
少なくとも僕にとっては
何度も終わりを告げようとした君を引き止め続けた僕に
『そんなにしてまでどうして』とか
『私じゃないといけない理由なんてあるの』とその度に僕に聞いた
そんな理由なんて沢山あるんだけど
上手く伝え切れずに俯いてしまった
『いつも人のことを一番に考えてくれる、それは仕事でも僕にでも。だからそういう所がいいんだ』
答えにならない答え
前に言った言葉と何等変わらない答えに君は笑った
『私は都合の良い人ね』
そう言った君の口は笑っていたけれど
確かに目が寂しさで滲んでいた
『そうじゃないよ』と否定をしようとした僕に
『もういいよ』と言った
それから君は理由を求めることはなかった
感想
感想はありません。