携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 君がいる〜無償〜

君がいる〜無償〜

[161]  ふく  2009-08-04投稿
ねぇ 君
君は僕のことを許してくれるだろうか

あれから君との連絡もほとんど出来なくなった
君と持つ時間も数少なくなった
結局守るべき物は君ではなかったのだろう
それでも君は相変わらず優しかった
僕を気遣い時間を気にしていてくれたのも君だった
僕が『ごめんね』と言えば何も言わずに笑顔で首を横に振った

沢山の約束を君とした
なのにその半分も守れなかった
その分君には我慢を沢山させてしまった

いつも思うことがあったんだ
別れた後に君が決して振り返らないのは
君なりの意志表示だったんじゃないかって
素っ気ないのではなく
きっとあれは君の『さみしい』だったんじゃないかって
振り返れば理性が崩れてしまう
それが怖かったんだよね
だっていつも見送る君の背中は今にも消えてしまいそうで
前を見ずに俯いていたから

君はどんなときでも僕を困らせることを嫌った
君が思わず口にする後ろめたい言葉
それは君から溢れ出す寂しさ
僕が答える前に必ず君は謝った
『気にしないで』と僕の背中を押して手を振った

気付いていたのに
一人で帰って行く君の背中をただ見送ることしか出来なかった

君がくれた無償の愛に
僕は答えることが出来なかった

許されてはいけない
君が背負ってきた苦しみを
僕は今どれだけ知ることが出来ているだろうか

今も離れない
懸命に笑顔を作り
『またね』と手を振る君が
今にも泣き出しそうな小さな君の背中が

感想

  • 16525: 泣きました。 [2011-01-16]

「 ふく 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス