奈央と出会えたから。<388>
《もしもし?!
ミズホちゃん?!
今の館長さんのお話、ちゃんと聞いてたかな?!》
《はい。
聞いてましたッッ♪
写真の植物が違法なモノではないコトが分かり、
今、この放送を聞いている友達は、
きっと、複雑な思いだとは思いますが、
私としては、安心したというのが、今の正直な気持ちです。》
《そうですね!!
リスナーの皆さんも、館長様のお話を聞いて、安心されたかと思います。
実は私、アヤカもその1人です。
さて、せっかくですから館長様に、
この、ケナフという植物の特徴を、少し詳しくお伺いしてみましょう――》
安心――
て言うか――
緊張し過ぎて‥‥
疲れたよ☆
《ケナフは、成長が早く、二酸化炭素を一般の樹木の4倍以上も吸収すると言われております。
空気が浄化され、地球温暖化にストップをかける、
環境保護植物として、注目されている植物なのです――》
ふぅ〜〜んっっ。
そうなんだぁ。
勉強になるなぁ‥‥って、
そうじゃないよっっ!!
感心している場合じゃない。
結局あたし、
聖人が、この放送を聞けと言った意味が、
まだ分かんないし。
ユカは分かったのかな?!
聖人ってば、こっち見て!!
チラッ――
あ。こっち見た♪
“ピ〜〜〜ス♪”
え゛っっ‥‥?!
ピ‥ピース???
な‥なんで、こんなトキに???
クールな顔してピースされても‥‥。
聖人ってば、
わ‥ワケ分かんないよっっ☆
そんなあたしの心情さえ知らずに、
聖人は、あたしにピースした後、
突然、渋川に向かって言ったんだ。
『渋川ァ―。
俺、腹痛ぇ―から、早退すっからッッ。』
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