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ポジティブ・アクション20

[546]  ミッシェル  2009-08-06投稿

スティーブはリビングから、ソファの陰に隠れながら男達を狙い撃ちしていた。
玄関からリビングまでは、5メートル程の廊下が続いている。

故に、リビングの中央のソファにかくれるスティーブから、男達の姿は丸見えであったのだ。

「くそ野郎!!」

…しかし、その男もまた。

「ぐはぁっ!!」

首に銃弾が直撃し、即死する‥。

「野郎‥くっ…!?」

間髪を入れずに、スティーブは拳銃で男達を仕留める。

…一瞬にして4人の死体が廊下に転がった。

「たくっ、骨のねェ連中だ」

スティーブはそう呟き、廊下に向かう。
そして男達の死体を見つめながら

「インターホンぐらい押せよ‥馬鹿が」

そう言って、その場から立ち去ろうとするが、思いがけない事が起こった。

「まだ終わってねェ!!」

何と、倒れていた4人の内の一人が立ち上がったのだ。

ようく見れば、男の胸の辺りが盛り上がっている。

…防弾チョッキだ。

「何!?」

思わず仰け反るスティーブ。

「くらえ!」

男の拳が、スティーブの顔面を狙った。

だがスティーブはうろたえる事なく冷静に

「舐めんなよっ」

彼がそう言った時には男の拳は空を切り、次の瞬間にはスティーブのハイキックが男のこめかみを直撃していた。

「…!?」

男は白目を向き、失神する。

…だがもう一人、立ち上がる者がいた。

そいつは床に転がる銃を拾うこともなく、スティーブに突っ込んで来る。

「馬鹿な野郎だ」

スティーブは呟き、男を見据える。

男はスティーブの前に来た時、拳を振り上げて彼の顔面を狙った。

「くたばれ!」

だがそれをスティーブは左腕でガードし、男の喉に手刀を食らわす。

「がっ!! かはっ…」

男は喉を抑え、その場に崩れた。

今、スティーブの前には白目を向いて失神している男と、息が出来なくのたうち回っている男がいる‥。

「す、凄い…」

メアリーは、寝室の扉の隙間から全ての光景を見ていた。

彼女は思わず寝室から飛び出し、スティーブに駆け寄った。


続く

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