携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 声なき歌 ?

声なき歌 ?

[322]  2009-08-07投稿
最後のライブという噂がいつの間にか広まっていて、ライブ当日は会場満員どころかあふれかえっていた。

ライブの前に私は輝の代弁で輝が書いた思いを観客に伝えた。

突然声を失った時の悲しみや消失感、なぜ自分なのかという不条理への怒り、脱力感。

そして、バンド仲間の支えへの喜びと感謝、観客への謝罪と来てくれた事への感謝。

話の間、会場の誰1人話す者はいなかった。ライブでこんなに静かになったのは初めてだ。

・・・今、会場の全員が同じ思いを共有している―今日のこのライブを最高のものにして、心に刻み付けよう―と。

話が終わり、曲の前奏が始まる。最初は私達のデビュー曲で思い出深い曲だ。

輝が歌い始める。

「―――。」

声はない。
しかし、会場中に歌が響いているかのようだった。その時確かに会場全員が輝の歌を聞いた・・・。

「(・・・輝っ。すごい。本当にすごい!!声が出なくったって輝の歌はなくならないよ。ほら、皆にも聞こえてる、声なき歌が・・・。)」

           完

感想

感想はありません。

「 遼 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス