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ボクら一緒に生まれた

[234]  まきザベス  2009-08-10投稿
ボクは人間ではない、人間は妖精と呼んでいる。
ボクには大切な友達がいる。その子の名前はりかちゃん。ずっと一緒に遊んできた。小さい時からずっと一緒。
暑い夏の日。
りか『あうー。』
ボク『お母さんはもうちょっとしたら帰ってくるよ!』
りかちゃんは暑さにとてもバテていた。ボクは何とかりかちゃんが涼しくなれないか考えたんだ。
その時ボクはテーブルの上にコップに入ったお茶があるのを見つけた。
ボク『りかちゃん。こっちに来て。きっと涼しくなるよ』
りか『だー。』
りかちゃんに向かってボクはコップをたおした。コップの中に入ってたお茶がこぼれて、テーブルの下のりかちゃんにかかった。
りか『うあーん!!』
ボク『ごめんねりかちゃん!涼しくなると思ったんだけど‥‥』
りかちゃんはお茶まみれになって泣いていた。するとお母さんが帰って来た。
お母さん『りか??まぁお茶が倒れたのかしら?今拭いてあげるからね』
りか『まま!まま!』
お母さん『はいはい。ママですよ。』
お母さんは着替えを取りに部屋をでていった。
ボク『りかちゃん‥ゴメンね。』
りか『きゃっきゃっ』
りかちゃんは眩しい笑顔をボクに向けてくれた。
ある冬の日。
りか『お母さんなんて知らない!』
りかちゃんはリビングを勢いよく飛び出してきた。学校の事で喧嘩したみたいだ。
りかちゃんは自分の部屋のベットでずっと泣いてる。
ボク『りかちゃん‥‥大丈夫??』
りかちゃんの返事がない。
ボク『りかちゃん?』
りかちゃんはボクの言葉に反応しない。
りかちゃんはおもむろに携帯電話を取り出した。 りか『もしもしミクー?ちょっと聞いてよ!もう最悪なんだけど!!』
りかちゃんは友達に電話してお母さんとの事を話していた。それ以来、りかちゃんがボクに笑顔を向けてくれる事はなくなった。
ボク達妖精は、人間の赤ちゃんが生まれてくると生まれる。そして赤ちゃんと一緒に育つ。
しかし、人間はいつの日からか妖精の存在を信じなくなる。そしてその時、人間は妖精が見えなくなる。
そしてボクら妖精は‥‥‥ 。
それでもりかちゃんはボクの大切な友達。なくした物を見つけたり、ちょっと片付けたり、いつの日かまたりかちゃんがボクに気付いてくれないかって思ってずっとそばにいる。ボクが消えてしまう日までずっと。

感想

  • 17282: 泣けます [2011-01-16]

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