白銀の筆
夏も半ばを過ぎた頃、あなたは図書館へ行く途中、奇妙なものを目撃したはずだ。
何の変徹もない遊歩道に人垣が出きている。その輪の中、半径およそ6mの中心に、ラジカセをはさみ二人の男が対峙していた。険を飛ばし、音もなく睨み合うその両手には、大きさの違う2つのボールペンが握られている。
それは本当におかしな光景だ。左の小さい、中学生ぐらいの少年が右手をつきだす。野球か、サッカーでもやっていそうな日焼けした肌。その眼光から、このままヤクザの鉄砲玉よろしく突っ込んでいってもおかしくない気概が窺える。
対する長身の男は、不敵な笑みでそれを受ける。が、一日中クーラーのきいた快適な部屋で過ごしているような超色白男には、この暑さにはかなり応えるものがあるらしく、顔が茹であがった魚の頭のようだ。無論、そんなもの茹でてもただ気持ち悪いだけであり、従って尋常じゃないグロさを無駄に醸している。
長身が突然しゃがみこんだ。盛り上がるギャラリー。だが、どうみても熱射病の症状ではないか。あなたはすぐに駆け寄ろうとするが、人混みが邪魔でできなかった。
まだ引っ越してきて日が浅いあなたなら当惑して当然だ。
〈ペン回し・ストリート〉なてマイナースポーツ、知ってる方がおかしい。
何の変徹もない遊歩道に人垣が出きている。その輪の中、半径およそ6mの中心に、ラジカセをはさみ二人の男が対峙していた。険を飛ばし、音もなく睨み合うその両手には、大きさの違う2つのボールペンが握られている。
それは本当におかしな光景だ。左の小さい、中学生ぐらいの少年が右手をつきだす。野球か、サッカーでもやっていそうな日焼けした肌。その眼光から、このままヤクザの鉄砲玉よろしく突っ込んでいってもおかしくない気概が窺える。
対する長身の男は、不敵な笑みでそれを受ける。が、一日中クーラーのきいた快適な部屋で過ごしているような超色白男には、この暑さにはかなり応えるものがあるらしく、顔が茹であがった魚の頭のようだ。無論、そんなもの茹でてもただ気持ち悪いだけであり、従って尋常じゃないグロさを無駄に醸している。
長身が突然しゃがみこんだ。盛り上がるギャラリー。だが、どうみても熱射病の症状ではないか。あなたはすぐに駆け寄ろうとするが、人混みが邪魔でできなかった。
まだ引っ越してきて日が浅いあなたなら当惑して当然だ。
〈ペン回し・ストリート〉なてマイナースポーツ、知ってる方がおかしい。
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